天気予報でよく耳にする「アメダス」とは?導入から半世紀 線状降水帯予測には課題 鹿児島
(鹿児島地方気象台 山本孝祐技官)「当時の技術としては最先端だったのでは、当時は公衆電話回線などを使ってデータを集めていた」 今では気温や風速などを観測できる地点も増え、県内には43のアメダス観測所があります。さらに、当初は1時間ごとにしか収集できなかったデータは、システムの改良で15年ほど前からは10秒ごとに集められるようになりました。 進化するアメダス。意外と身近な場所にある場合もあります。 薩摩川内市のアメダスは、小学校の校庭に。毎日のように見ているはずですが…。 Q .これが何かわかる?わかんない人? (子ども)「はーい」 (子ども)「ここに書いてある!」 県内で小学校に置かれているのは薩摩川内市だけで、多くは役所や消防署などに設置されています。 (薩摩川内市育英小学校 吉井雅彦教頭)「アメダスがいろんな学校にあると思っていたくらい、子どもたちも職員もそんなに知らない」 そんなアメダスですが、観測データが生かされるのは国内だけでなく…。 (鹿児島地方気象台 山本孝祐技官)「これらが全世界にも3時間おきに配信にされ、予報にも使われる。このデータが正確であることがとても重要」 重要なデータを観測するアメダス。監視カメラも設置されています。 (鹿児島地方気象台 山本孝祐技官)「現地に行かなくても露場や観測機器の様子、いたずらがされていないか確認するため設置。もしいたずらした場合は法律で罰せられることも」 世界の気象予測にも活用されるアメダスは、最近ある観測を強化しています。それは湿度です。 これまで県内で7地点でしか観測していなかった湿度は、3年で4倍の27地点に増えました。 (鹿児島地方気象台 山本孝祐技官)「線状降水帯などの集中豪雨が話題になり、それに備え、予測をするために現状の水蒸気を観測」 発達した雨雲が同じ場所にかかり続ける「線状降水帯」。その発生を予測する鍵となる大気中の水蒸気の量を、より細かいエリアごとに把握するためです。