浜辺美波×赤楚衛二 大御所俳優たちの中での成長「結束力が高まりました」
何度も話し合いながら作っていった理沙と龍馬のシーン
──おふたりはこれまでも共演されていますが、今回お芝居をかけあって感じたことは? 赤楚 「関係性が変わると、お芝居ってこんなに変わるんだ」と驚きました。『思い、思われ、ふり、ふられ』のときに僕が演じた役は、浜辺さんが演じる役に色んなものを与えられた印象が強かったんですが、今回は与えていく側といいますか。龍馬の言葉や思いを受けて理沙が変化していく印象が強くて、そのときに浜辺さんの芝居の受け方が……本当に心から(龍馬が与えるものを)食らっているような顔をされるので、ありがたいなと。全力の剛速球を投げても、ちゃんと受け止めてくれる深さみたいなのを感じました。 浜辺 クランクインの1か月くらい前まで、赤楚さんとは11月に公開される『六人の嘘つきな大学生』で共演していたので、“お久しぶり感”はまったくなくて。でも、偉人と記者という役で変わった関係性に対して前の役を引きずるといったようなことはなかったです。 それよりも、今回は武内英樹監督から会話のスピード感について「リアルさよりも、視聴者さんが理解しやすいように作りたい」との指南をいただいたので、そのテンポ感をどうするかというところに結構戸惑いました。赤楚さんとふたりのシーンでも、かけあいのスピードやタイミングをつかむのに最初は苦労して。話し合いながら一緒に作っていけてすごくやりやすかったですし、たくさん相談に乗ってもらって助けていただきました。 赤楚 「この間をちょっと削った方がいいんじゃないか」とか、そういう話をしましたね。 浜辺 「どこからセリフを返した方がやりやすいか」とか。いろんなことがちょっとずつズレると本当に全部がうまくいかなかったりするので、テストを何回も重ねてやっていました。 ──これまでも、そうやっておふたりで話し合ってお芝居してきたのでしょうか? 赤楚 話し合ってないかな? 浜辺 そうですね。 赤楚 今回はかなりガッツリとふたりのシーンが多かったっていうのもありますし、武内監督の世界観をすり合わせつつだったから、話し合ったのかもしれないですね。 浜辺 現場に若手ふたりという状況も関係していたかもしれません。大御所のみなさまがいらして、中間の方がいらっしゃらなくて、若手の私たち、みたいな感じだったので……初日から戸惑うことが多くて「いま挨拶行く? どうする?」、「もう挨拶行った?」など話していました(笑)。そういったことを普通にお話しできる関係性だったのが、とてもありがたかったです。 赤楚 結束力が高まったよね(笑)。 浜辺 本当に(笑)。