CL準々決勝、アトレティコがデ・ポール&S・リーノ弾でドルトムントに先勝…終盤に1点を返されるも何とか逃げ切る
10日のチャンピオンズリーグ(CL)準々決勝1stレグ、メトロポリターノを舞台としたアトレティコ・マドリー対ボルシア・ドルトムントは2-1でアトレティコの勝利に終わった。 前日のレアル・マドリー対マンチェスター・シティ(3-3)に続いて、スペイン首都で行われるCLベスト8の戦い。こちらの熱狂も負けていない。約7万人の観客がアトレティコを応援すべくメトロポリターノに駆けつけると、試合前に赤、白、青のモザイクをスタンド全体でつくり出し、さらに「アオラ(今だ)、アトレティ、アオラ」というチャントの一節が記された大横断幕が掲げられている。 そうしてキックオフを迎えた試合で、アトレティコはその「アオラ」に応えるような、今季の中でも抜群のパフォーマスを披露。キックオフから4分後には先制点を記録している。強度の高い前線からのプレスでマートセンのパスミスを誘発すると、ボールを奪ったデ・ポールがそのまま右足のシュートでネットを揺らした。 いきなりのゴールに「テ・キエロ・アトレティ(アトレティ愛してる)」のチャントを響かせるメトロポリターノ。アトレティコはその後、ドルトムントの攻撃を組織立った守備でシャットアウトし、パス精度と走力の光るトランジションから追加点を狙っていく。そうして再びスコアを動かしたのは、32分のことだった。右サイド、モリーナのスローインからモラタ、グリーズマンとボールをつなぐと、グリーズマンのスルーパスからペナルティーエリア内左に入り込んだサムエウ・リーノが右足のシュートでネットを揺らしている。 試合は2-0で折り返し、迎えた後半もドルトムントがボールを保持して攻撃を仕掛け、アトレティコが堅守速攻で対応する展開が続く。そして次のスコアが動いたのは、80分を過ぎてからだった。決めたのは、アトレティコの集中した堅守を前に、得点の匂いがほぼしなかったドルトムント。途中出場のハラーがペナルティーエリア内左でパスを受けると、素早い反転から右足のシュートでGKオブラクを破っている。 ドルトムントはこのゴールからサポーターも息を吹き返し、逆にサポーターが沈黙し始めたアトレティコを攻め立てる。87分には同じく途中出場のギッテンスが強烈なミドルシュートを放ったが、これは惜しくもクロスバーを叩くのみにとどまった。 対して、試合終盤になって一気に苦しくなったアトレティコのシメオネ監督は、サウールやサビッチなどを入れて守備を固める。後半アディショナルタイム5分にはブラントがヘディングシュートを放ったものの、これはポストに直撃してドルトムントが同点に追いつくことはかなわず。「アトレーティ! アトレーティ!」と観客が声を振り絞ったアトレティコが何とか1点のリードを維持したまま試合終了のホイッスルまでを過ごし、2017年以来となる準決勝進出に歩を進めている。 なおドルトムントホームの2ndレグは、16日に開催される。