ドル建て保険に加入していますが、「円安」でどんどん保険料が上がっています。毎月の支払いが厳しいのですが、今解約するのは損ですか?
円安時に解約するメリット・デメリット
ドル建て保険を解約する際に円安が有利かどうかは、個々の状況によります。円安時に解約することには、以下のようなメリットとデメリットがあります。 ■メリット 円安時に解約するメリットは、以下の2つです。 ●解約返戻金の増加 ●為替差益が得られる 円安の際にドル建て保険を解約すると、解約返戻金が円換算で増加する可能性があります。これは、円安によってドルの価値が上昇し、保険金や解約返戻金が相対的に高くなるためです。 また、為替差益を享受できるため、ドル建て資産の価値が上がることがあります。 ■デメリット 円安時の解約のデメリットは、以下の4つです。 ●手数料などの追加費用 ●運用利回りの低下 ●将来的な為替リスク ●税金 解約時は、為替手数料や解約手数料などが追加で発生する可能性があります。また、解約時点での運用期間が短い場合、期待していた利益が得られないこともあるでしょう。 今後さらに円安が進む場合、解約によって将来的な為替リスクを回避できないこともあります。加えて、解約によって得た資産には税金がかかるため、最終的な手取り額が減少する恐れもあります。
ドル建て保険を解約する際の注意点
ドル建て保険の解約に適したタイミングは、次の通りです。 解約返戻金が元本を上回り、なおかつ十分な為替差益が得られていることが理想です。次に、保険契約の際に設定した目的や目標が達成されていることも解約の重要な条件となります。 解約を考える際は単に円安の影響だけでなく、実際に受け取れる解約返戻金の額や、そこから差し引かれる税金や手数料の額も慎重に考慮することが重要です。これらのポイントを踏まえて、最適な解約のタイミングを判断しましょう。 ■外貨で受け取りが可能な保険もある ドル建て保険のなかには、外貨での受け取りが可能なものもありますが、相場に応じた受け取り方法を選ぶ必要があります。解約時に円高が進んでいる場合、円に替えて保険金を受け取ると、払込金額を下回る可能性があります。 例えば、1万ドルを1ドル90円のときに換金すると90万円ですが、1ドル110円なら110万円となり20万円の差が生じます。急いで使う予定がない場合、外貨で受け取り、円安時に円に替えるといった選択肢を検討することが有効です。
ドル建て保険の解約で損をする可能性はある
ドル建て保険の解約を考える際には、円安の影響だけでなく、さまざまな要因を総合的に考慮する必要があります。保険料の値上がりによる家計の状況や将来のリスクを踏まえて、最適なタイミングを見極めることが重要です。 執筆者:FINANCIAL FIELD編集部 ファイナンシャルプランナー
ファイナンシャルフィールド編集部