ドル建て保険に加入していますが、「円安」でどんどん保険料が上がっています。毎月の支払いが厳しいのですが、今解約するのは損ですか?
ドル建て保険に加入していると、為替の影響で円安になるたびに保険料が増えてしまい、家計への負担が大きくなります。現在、毎月の支払いが厳しくなっていると感じている方も多いのではないでしょうか。保険を解約すれば支払いの負担は軽減されますが、解約に伴う損失が発生する可能性もあります。 本記事では、円安の今、どのような選択が最善なのか悩む方に向けて、ドル建て保険の特性や解約のタイミングについて詳しく解説していきます。
ドル建て保険とは
ドル建て保険は、保険料の支払いと保険金の受け取りがすべてドルで行われる外貨建ての保険商品です。円での支払いが可能な商品や、豪ドルやユーロなどの異なる外貨で運用されるものもあります。 日本で注目された背景には、2016年の日銀のマイナス金利政策があり、外貨建て商品のほうが高利回りを期待できる点が人気を集めましたが、為替リスクには注意が必要です。
円安時のドル建て保険の影響
ドル建て保険は、為替レートの変動によって、保険料の負担や受け取れる保険金の金額が大きく変わる可能性があるという特徴があります。現在の円安状態では、保険料の負担が増える一方、受取時には保険金が増える可能性もあります。これについて、詳しく見ていきましょう。 ■保険料の払込時 ドル建て保険では、保険料がドルで支払われます。円安が進むと、ドルの価値が相対的に高くなるため、円で支払う保険料が増加します。 例えば、保険料を契約時に一括で支払う、保険金5万米ドルの「ドル建て一時払い終身保険」に加入する場合、契約時に1ドル=110円であれば、保険料は550万円ですが、1ドル=130円の場合は650万円となります。 ■保険金を受け取るとき 円安の際は、受け取る保険金が円換算で増えることがあります。 例えば、死亡保険金が10万米ドルのドル建て保険に加入している場合、契約時に1ドル=110円なら受取額は1100万円ですが、受取時に1ドル=130円となっていれば、受取額は1300万円に増加します。