ロイスとドルトムントが教えてくれたタイトルよりも重要なモノ【現地発】
真っ先にミスをした仲間の元へ
愛するドルトムントからの退団が決定。最後は選手、ファンから盛大に送り出された。(C)Getty Images
クラブにビッグタイトルをもたらしたわけではない。最後の大舞台でも勝てなかった。それでも、ドルトムントの人々にとっては正真正銘のレジェンドである。マルコ・ロイスはなぜ、かくも愛されるのか。それは「忠誠心」という言葉に集約されるようだ。(文:ベンヤミン・ホフマン/訳:円賀貴子 2024年6月20日発売ワールドサッカーダイジェスト『ザ・ジャーナリスティック ドイツ』を転載) ―――◆―――◆――― イアン・マートセンに掛ける言葉が思い浮かばなかった。ボルシア・ドルトムントの左サイドバックは、チャンピオンズリーグ決勝のレアル・マドリー戦に先発するも、83分に取り返しのつかないミスを犯す。自陣の危険な位置で相手に“プレゼントパス”を送り、2点差に広がる失点のきっかけを作ってしまったのだ。 バイエルン・ミュンヘンに1-2の惜敗を喫し、1997年以来となる欧州制覇の夢が絶たれた
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