中日はビシエドを残すべきだった? 「決断早すぎた」球団OBは断言「まだ5年はやれる」
プロ野球中日、阪神などでプレーした元楽天監督の田尾安志氏(70)が2024年11月5日までにユーチューブを更新し、中日を退団したダヤン・ビシエド内野手(35)の今後について私見を述べた。 【動画】ビシエドの中日最後の本塁打 ■「ビシエドはずっと使えば、必ず結果を残せる選手」 キューバ出身のビシエドは、大リーグのシカゴ・ホワイトソックスから15年オフに中日に移籍。来日1年目から打線の軸としてチームをけん引し、勝利に大きく貢献した。 来日3年目の18年シーズンは首位打者(打率.348)と最多安打(178安打)の2冠を達成。23年シーズンは91試合に出場して国内フリーエージェント(FA)権を取得し、24年シーズンから外国人選手枠から外れ、日本人選手と同じ扱いとなった。 24年シーズンは15試合の出場にとどまり、打率.209、1本塁打、2打点に終わり、オフに退団。スポーツ紙の報道によると、ビシエドは他球団でのプレーを希望しており、去就に注目が集まっている。 動画では、今オフ退団した選手を数人ピックアップし、それぞれの去就を田尾氏が独自に分析した。田尾氏は「1番気になるのはドラゴンズのビシエド」と切り出し、こう続けた。 「ビシエドはずっと使えば、必ず結果を残せる選手だと思う。ビシエドがドラゴンズを退団したのは非常に残念。井上一樹監督に『なんとかビシエドを再生してもらいたいな』という気持ちが非常に強かっただけに、『ちょっと決断が早すぎたな』という気がします。やっぱり給料が高すぎるのかな。そのへんは話し合いでなんとかならなかったのかなと思う」
「35歳は決して終わりという年齢ではない」
田尾氏は、ビシエドが18年に急激に打率を上げた要因に言及。当時の打撃コーチによるアドバイスが的確で、ビシエドの打ち方にマッチしたという。このエピソードに加え、自身の楽天監督時代の経験を踏まえ、ビシエドの可能性について私見を述べた。 「いいアドバイザーが近くにいると、ビシエドは必ずまたやると思う。年齢が35歳。どうってことない。僕が楽天(監督の)1年目は、35歳以上が17人いた中で監督をさせていただきました。だから35歳は決して終わりという年齢ではない。うまくいけば、まだ5年はやれる」 そして、ビシエドの今後に関して、次のように予想した。 「たぶん、他球団のどこかが取ると思います。パ・リーグだったらDHが使える。守備はうまい。1塁を守らせたらできる。レギュラー確定というチームでなければ、ビシエドを1塁でやらせられる。あともうひとつの利点は、外国人枠を使わないでもいいということ。日本人扱いになる。そういうことからすると、本当に使いやすい選手。問題は給料が高い分、いろいろ痛手があるかもしれないが、それ以上の期待が持てる選手」 ビシエドは中日に9年間在籍し、通算139本塁打、549打点、打率.287。出塁率と長打率を合わせたOPSは0.812と高い数字を残している。