6500万円超のランボルギーニで16歳が激走! レヴエルトのコーンズ第1号車の納車式に密着
16歳のドライブでマガリガワを躍動するレヴエルト
渋谷インストラクターがレヴエルトでの走行を終えてピットに戻ってくると、FIA-F4車両で練習していたアイレ選手に向かって、おもむろに萬羽氏が「乗りたいでしょう? 走ってきていいよ」と声をかけた!「え、本当ですか!?」と驚くアイレ選手。 16歳レーサーが1015馬力のランボルギーニ・レヴエルト(ちなみに、車両本体価格6543万円!)を駆ってサーキットを走る姿が見られるとは思いもよらなかったが、アイレ選手の才能を信じて、「これも経験のひとつでしょう」と萬羽氏がチャンスを与えてくれたのだ。(※その模様は映像でご覧ください) 「私にとってハーレーは乗るだけではなく仲間づくり。ハーレーに携わるオートバイ屋さんもあるし、カスタム屋さんや修理屋さんもあるし、いろいろな方々とお付き合いさせて頂くなかで、人間関係を築いていく、楽しめる道具がハーレーで、まさにハーレーという存在は自分を表現する道具ですよね」 「じつは17歳のときに事故ったバイクを買って修理して、上野で売ってたんですよ(笑)。父親がハーレーを買って、試行錯誤しながら直していて、同じ屋根の下で自分は400ccのバイクを直して……。熱帯魚屋を営んでいた父親と一緒に、新たにハーレー屋を始めたのは自然な流れでしたね。ハーレーが好きだったからね。でも父親が商売下手で行き詰まってしまい、自分が跡を継いだのですが、いろいろ親子の葛藤もあって、私が独立してバックギヤの部品販売業に専念し、いまに至っております。 「ランボルギーニに乗ろうと思ったきっかけは、通勤路の環七に、ランボルギーニ江戸川さんがあったんです。そこを毎日のように通っていたのですが、やはりどうしても欲しくなって、買っちゃいました。ガヤルドのクーペ。それからガヤルド・スパイダー、ウラカン、アヴェンタドール・ピレリエディション、アヴェンタドールのS、SVJと乗り継いで、ウラカンSTO、そして今回のレヴエルトですね。ずっと浮気せずランボルギーニです」 「カミさんには、萬羽の名のごとく、萬の羽でお金が飛んでっちゃうよね! と笑われています。ランボルギーニは販売体制が変わり、本当にユーザーのケアが素晴らしく、お客さんの心をくすぐるようなケアが、自分の商売にも役に立っていますね」 「フォーミュラはマガリガワの会員さんがもっていたF3に座らせてもらったのが最初ですが、その瞬間にこれだ! と思って購入しました。でもインストラクターの先生から、いきなりF3は危ないからせめてF4にしなさいとアドバイスされ、いまは自分なりにその意味が理解できました」 「たまたまフォーミュラの練習でアイレ君に出逢ったのですが、彼の魅力や人間性、そしてお父さんの人間性が素晴らしく、アイレ君の才能にも驚かされました。走りが別格ですよね。これからも彼の将来を見続けたいので、何かのきっかけになるのかなという想いでレヴエルトにも乗せてみました。まるで息子のような存在で、いろいろ成長ぶりが楽しみです」と眼鏡の奥の優しい瞳を見せながら、萬羽さんは語ってくれた。 THE MAGARIGAWA CLUBを1000馬力オーバーのレヴェルトを駆って走ったアイレ選手だが、4輪車両の運転は13歳の頃からスペインのサーキットで教わっていたので、車両感覚等の問題はなく、ドライビングに関しては渋谷インストラクターのお墨付きだ(ただ傍らで見守る父親の気持ちは、雨の中、超高額車両、しかも新車のクラッシュだけは避けて欲しいと祈っていたに違いない)。 そんな父親の心配をよそに、無事にコースを走り終えたアイレ選手は、走行前よりも生き生きとした表情で頬を紅潮させながら「萬羽さん、ありがとうございました!このクルマ、最高でした! パワーも凄いけど乗りやすいし、限界の手前でちゃんと自制してしっかりブレーキを踏んでセーフティマージンをもって走らせましたが、人生にこんな楽しい、素晴らしいクルマがあるなんて! THE MAGARIGAWA CLUBさんにも大感謝です!」と笑顔で語った。 ■春雲アイレ選手のプロフィール:2008年2月5日生まれ(16歳)。身長178cm、体重65kg、日本で産まれ3歳でレンタルカートを体験し、11歳で本格的にカートレースへデビュー。スペインと日本を行き来しながらレースに参戦し、スペインでのレース実績が認められ4輪の国際C級ライセンスを取得。今年11月にはカートレースの締めくくりとして世界カート選手権ワールドファイナルに参戦を予定。 ■渋谷 崇インストラクターのプロフィール:1974年12月28日生まれ、レーシングドライバー兼インストラクター。1998年にFJ1600でレースデビュー。JAF-F4や海外フォーミュラ・ルノーでチャンピオンを獲得するなど活躍後、スーパー耐久シリーズに参戦。その豊富なレース経験を生かした論理的な指導を特長とし、THE MAGARIGAWA CLUBのドライビングインストラクターを務めるほか、多数のイベントの企画・運営も手がける。
町田英明