中国、台湾を包囲し軍事演習 空母派遣、軍用機125機
【北京共同】中国軍は14日、台湾を包囲する海空域で軍事演習を実施した。空母「遼寧」の艦隊や駆逐艦、護衛艦のほか各種戦闘機を派遣。中国海警局は台湾の周囲を巡回した。台湾周辺では1日の数として過去最多の延べ125機の中国軍用機が確認された。台湾の頼清徳総統が10日の演説で「一つの中国」原則を認めない立場を強調したことへの対抗措置。習近平指導部は台湾独立派と見なして敵視する民主進歩党(民進党)の頼政権への軍事圧力を強めた。 中国軍で台湾方面を管轄する東部戦区は「国家主権と国家統一のため正当で必要な行動だ」と声明で主張。台湾国防部(国防省)は「非理性的な挑発行為」と演習を非難し、米国務省は「深刻な懸念」を表明した。中国外務省は「台湾は中国の一部だ。内政干渉は認めない」と反発した。石破茂首相は状況を注視する考えを示した。 演習名は「連合利剣―2024B」。陸海空軍に加え、核ミサイル部隊を管轄するロケット軍が参加した。空母は台湾東側の海域に展開した。