<小西克幸>「デリコズ・ナーサリー」 ゲルハルトの“叱責”を表現 ダリとの心の距離感を意識
「ゲルハルトは、4人のメンバーの中でも一番の堅物というか。自分の血筋や任務をものすごく大事にしている生真面目な人という印象があります。だから、ダリに対して、『お前はちゃんとできる力があるのに、なんでやらないんだ』と、もどかしさを感じて、常にイライラしている。ダリとは昔からの付き合いで、腐れ縁というか、どこか気になるところがあって、放っておけばいいのに、ずっと面倒を見ている。結局、ダリと一緒に子育てをすることにはなるのですが、どう表現していいのか分からないだけで、元々母性、父性というものはあるキャラクターなのかなとは感じました」
小西さんが演じる上で大切にしたのは、そうしたゲルハルトの生真面目さと、ダリとの心の距離感だった。
「親友でもないし、“同僚”という部分が強いとは思うのですが、長い付き合いがあっても仲良しごっこをしているわけではないので、心を割って一緒にいる二人でもないと思うんですよね。だから、ダリに対して言葉を発する時の距離感は意識しました。4人は子育てをしながら、謎の連続殺人事件の捜査という任務も遂行しなければいけないので、みんなで大変なことをやることによって、どんどん距離が近付いていくような感じになっていけばいいのかなと思って、演じました」
生真面目なゲルハルトは、慣れない子育てやダリに対して、常にイライラしているが、小西さんは「その怒りがヒステリックなものになってしまうのはちょっと違う」と感じたという。
「あくまで任務であったり、貴族としての距離感であったりを踏まえての怒りというか。彼の人となりとして、子供になりすぎないようにしました。簡単に怒る、声を荒らげるのは普通であれば子供がすることなので、そうではなくて、任務を行わないダリに対して叱責する。“叱責”という言葉が一番近いのかもしれないです」
◇子供たちがめちゃくちゃにぎやか! 舞台を作る感覚で
「デリコズ・ナーサリー」の収録は、小西さんら父親キャストと、子供たちを演じるキャストとに分かれて行われることが多かったという。小西さんは子供チームの収録を見る機会があり、「めちゃくちゃうるさくて!(笑い)」と驚いたという。