少女の首に手をかけ…“17歳大阪ラブホ殺人”容疑者母の懺悔「噓で自分を追いつめて…」
「普段と変わらず仕事に行ったとばかり」
父親が7年ほど前に病死して以降は、4歳下の弟と母親の3人暮らし。仕事を転々としながらも直近は車の修理工場で働き、約25万円の月給を貰っていた。 「だからあの日も、普段と変わらず仕事に行ったとばかり思っていたのに……」 そう嘆息するのは冒頭で登場した福井の母親である。事件が起きる3日前、母は息子を職場近くのコンビニまで車で送っていった。 「いつもと同じように小銭入れを渡してあげて、そのお金で飲み物を買い、コンビニ前でタバコを吸って『ほんじゃね』と言って別れたんです」(同前)
「大阪までの電車代も出せないはずなのに……」
しかし、その日から息子は帰宅せず、母に何も告げずに大阪へと向かったのである。母親が続ける。 「あの子は給料を貰うと、あっという間に使ってしまう。だから私が口座を管理して、小遣いみたいな形で月4万円だけ渡していた。大阪までの電車代も出せないはずなのに……」 事件後、息子についた国選弁護人からこんな話を聞いたという。 「仕事を斡旋してくれるサイトがあり、交通費と食費と宿泊費を前払いで出してくれる会社があったみたいで。息子はそれに申し込んだらしいです」(同前) 福井がそうまでして金を稼ごうとした理由は何だったのか。 「趣味のバイクが壊れてしまい、修理のためのパーツを後払いで沢山買っていたようです。私にも『お金貸して』と言うようになっていました」(同前)
「よく嘘をつく子でした。」
その上で改めて息子の動機を問うと、こう答えた。 「小さい頃から口が達者で、よく嘘をつく子でした。ひとつ嘘をつくと、それがバレないためにまた嘘をつく。私にも嘘をつき、どんどん自分を追い詰めて、家にいたら怒られると思ったんじゃないのかな」(同前) だが家出の動機と殺人は全くもって繋がらない。 「私に聞かれても……。ただ、今は『罪を償ってください』という気持ちしかありません」(同前) 福井にできるのは事件の全容解明に向けて、すべてを正直に話すことだけだ。
「週刊文春」編集部/週刊文春 2024年10月24日号
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