座りっぱなしからくる腰痛や肩こりに【誰でも簡単】縮んだ腸腰筋を伸ばすストレッチ
一日の中で座っている時間が長い方の中で、肩や腰の凝り、痛みを感じている人も多いのではないでしょうか。座っている時間が長くなると腸腰筋と呼ばれる腰まわりの筋肉が縮こまってしまって凝りや痛みにつながる可能性があります。そこで今回は腰痛・肩こり対策になるストレッチをご紹介します。 ◆写真で詳しいやり方を見る|縮んだ腸腰筋を伸ばすストレッチ ■多くの人が悩んでいる「腰痛・肩こり」 腰痛や肩こりは現代病とも言われるほど多くの人が抱えている悩みの一つです。2022年に行われた国民生活基礎調査によると、健康状況の自覚症状は男女ともに、1位が腰痛、2位が肩こりとなっています。これらの原因はいろいろ考えられますが、長時間座っていることも腰痛や肩こりに影響している可能性があります。 ■座りっぱなしの人に起こる腰痛や肩こりの原因 腰痛や肩こりは姿勢の悪さからも起こるということはよく知られているかもしれませんが、座り時間が長い方の場合、例え座っている時の姿勢を正しく保てていたとしても注意が必要です。 座っている時、背骨と骨盤をつなぐ大腰筋と骨盤と大腿骨をつなぐ腸骨筋から成り立つ腸腰筋という筋肉が縮んだ状態になるため、座り時間が長くなると腸腰筋は縮こまった状態が続いて硬くなっていきます。 腸腰筋は上半身と下半身をつなぎ、骨盤の位置を安定させて姿勢を維持する役割がありますが、硬くなると骨盤が前に傾いて反り腰の状態になって腰痛を招いたり、腸腰筋の硬さが原因で姿勢が悪くなることからの肩こりにもつながります。また、腸腰筋は膝を持ち上げて太ももをお腹の方に寄せる、つま先を外側に向けるといった股関節の動きをサポートします。腸腰筋が硬いと股関節の動きが制限されるため、歩行時の脚の引き上げや蹴り出しが弱くなり、何もないところでつまづくなども起こります。 座り時間が長い人は定期的に立ち上がったり、縮んだ腸腰筋を伸ばすストレッチを行ったりすることが大切です。 ■縮んだ腸腰筋を伸ばすストレッチ 今回は片足を台にのせて腸腰筋を伸ばすストレッチをご紹介します。台がない場合は階段で行うと良いです。 <やり方> 1)台の前に立って右足を乗せ、左足のつま先は正面を向ける 2)両手を腰に添えて、骨盤が正面に対して平行になるように向きを整える 3)息を吐きながら骨盤を前に押し出して、腰が反れないように気をつけて、右膝を曲げていく。お腹・そけい部・前ももにかけての部分の伸びも感じながら、腸腰筋をストレッチしましょう 4)息を吸いながら曲げた膝を伸ばして最初の体勢に戻り、息を吐きながら再び骨盤を前に押し出して膝を曲げ、腸腰筋を伸ばす。この動きを数回繰り返す 5)バランスが取れそうなら、骨盤を前に押し出した時に両方の腕を頭上に伸ばし、3~5回ほどゆっくりと呼吸を繰り返してキープ 6)終わったら両腕を下ろしながら最初の体勢に戻り、右足を下ろす 7)今度は左足を台の上に乗せて同様に行い、左側の腸腰筋を伸ばす 参考:2022(令和4)年 国民生活基礎調査の概況 Ⅲ 世帯員の健康状況 1 自覚症状の状況 ライター/吉田加代子(ヨガ講師)
吉田加代子