最新フルメタルG-SHOCK2本を実機テストでわかった◯と×
このブラックの方で気になった点は筋目仕上げの入ったケース部分を汗ばんだ手で触れてしまうと、割と目立つ汚れがついてしまうこと。拭けば取れるものではあるが、出先などでうっかりやってしまうと軽く気分が盛り下がる。ただこれはG-SHOCKに限らず黒い時計には共通の仕様なので、そういうものと割り切るほかない。
スクエアの5000のグラデーションは、これも公式の商品説明によると「ブルーとグリーンのグラデーションカラーの蒸着」とあったが実際はマルチカラーほどの色の変化や存在感を感じなかった。これは、ベゼルの影が落ちる部位にカラーが入っている点と、ベーシックなブラックに見慣れた先入観が関係しているかもしれない。とはいえ「だからダメ!」というわけではまったくなく、むしろフルメタルにさりげなくブルーのアクセントカラーが入ったことで、これまでの上質感に軽快さが足されたような印象を受けた。よりカジュアルにGMW-B5000を使いたかった人にとっては、とても良い選択肢になるのではないだろうか。筆者もテスト期間が夏で、主に白Tと合わせるような日々だったら、もっと着用機会が増えていたと思っている。 さて、あれこれ眺め、着け倒した約2週間のテストを終えるというまさに直前になってふと気がつく。レビュー記事なのにスマートフォンリンクの機能を使っていない。どうりで時間にズレがあったわけだ(最初の写真で気づきました?)。ということで、返却間際になって「CASIOWATCHES」アプリを立ち上げ2本とも接続。これだけで時刻は自動修正され、2本の示す時間は完全にシンクロ状態になった。機械式時計のアバウトさもいいけれど、やはり実用面で考えればこのうえなく便利な機能である。
テストまとめ
サイズや厚み、重さはどちらも同程度で、他の一般的な腕時計と比べて突出した数値はない。装着感についての差異もほぼなく、純粋にデザインの好みで選ぶのが正解だと思う。筆者的にマルチカラーとグラデーションの新作の中だったら、テストしたモデルでなくて申し訳ないがブラックのGMW-B5000BPC-1JFを選ぶことになりそうだ。もしこれからG-SHOCKの購入を検討している人がいたら、一度はフルメタルG-SHOCKを見比べ、着け比べてみながら筆者と同じこの難しい問題に挑んでみてほしい。 ※価格は記事公開時点の税込価格です。
Text/Daisuke Suito(WATCHNAVI)