【箱根駅伝】国学院大「初優勝で3冠」なるか…阻むのは経験値高い青学大か、それとも駒大か? 元早大監督が読む
青学大の戦力は前回以上
駅伝ファンならご存じの「花の2区」は、鶴見から戸塚の23.1キロ。各校のエースが顔を揃え、創価大のムチーニ、日大のキップケメイ、東京国際大のエティーリら、スピード自慢の留学生が序盤から飛ばします。その走りに惑わされ、オーバーペースになりやすい。 国学院大はこの2区で、平林が目標とする区間賞に近い走りを見せ、特殊区間の5区、6区を無難に乗り切れば、翌日の復路は楽しみです。 出雲と全日本は3位に終わった青学大の原晋監督は、はなから箱根の優勝が目標です。前回は10時間41分25秒の大会新記録で優勝。今回は「10時間30分台の新記録を狙う」と意気込んでいます。今は厚底シューズ全盛のスピード駅伝にはなっていますが、10時間40分切りは簡単ではありません。復路で、国学院大や駒大などと競るか、歴史に残る三つ巴のデッドヒートで最終10区まで勝負がもつれるようなら記録は伸びます。そうなれば、10時間30分台の記録が出るかもしれません。 青学大の戦力は前回以上。2区の黒田朝日(3年)、3区の太田蒼生(4年)の「2トップ」に、箱根は初出場でおそらく4区を走る鶴川正也(4年)は出雲1区、全日本2区の区間賞。5区の若林宏樹(4年)も山登りで区間賞を狙える「職人」です。序盤に先頭に立てば、後は独走となり、復路は余裕の「ピクニック・ランニング」の可能性もある。
百戦錬磨の青学大・駒大に、国学院大が果敢に挑む図式
前回は2年連続3冠を逃し、今季の出雲、全日本はともに2位の駒大も選手は揃っています。9月に恥骨の疲労骨折で長期離脱していた佐藤圭汰(3年)は間に合いました。 エースの篠原倖太朗(4年)に、5区も走れる山川拓馬(3年)も好調を維持。6区には22年度に区間賞の伊藤蒼唯(3年)がいます。選手層の厚さは青学大にも引けを取りません。2年ぶりの頂点を十分狙える戦力です。 今回は経験値の高い青学大に分があるとみていますが、今の国学院大には「勝つんじゃないか」と思わせるだけの勢いと熱量がある。 101回大会は、百戦錬磨の戦国武将(青学大・駒大)に、若武者(国学院大)が果敢に挑む図式。混戦を期待します。 ◇ ◇ ◇ ところで、駅伝といえばケニア人留学生の活躍が話題になるが、彼・彼女らの年齢詐称疑惑はこれまで何度も浮かんでは消えてきた。年齢詐称の疑惑が尽きないのは、ケニアの国民性と関係があるという。いったいどういうことか。水面下では何が起きているのか。 ●関連記事【もっと読む】…では、それらについて詳しく報じている。