ダフり・トップ・すくい打ちは「ディレイリリース」で克服できる!?【柳橋章徳プロコーチに学ぶゴルフ用語あれこれ】
--- ■ポイントは手首のリリースのタイミング 「センターにボールを置いたとき、手首がボールの真上にくる前にリリースされてしまうのがアーリーリリースで、ボールの真上あたりにきてもリリースされないのがディレイリリース。スウィングではクラブが円を描きますが、自分から見て円の右側で手首の角度が解けてリリースされるのがアーリーリリース、左側でリリースされるのがディレイリリースという見方もできます」 ---
アーリーリリースでもボールが打てないわけではないが、ディレイリリースに比べると結果は雲泥の差。ボールが飛ばない、打球の安定性やスウィングの再現性に劣る、など多くのデメリットを背負い込むことになるという。 「ヘッドスピードはリリースされた直後にマックスになります。アーリーリリースだとインパクトのはるか手前でマックスになりますから、減速しながらボールを打つことになります。 また、早い段階でクラブのエネルギーが下方向にいくのでヘッドが早く地面に落ちる。そのままだとダフってしまうので、それを避けようと体が反応して上に浮くと手元も上がってトップになります。 インパクトでは手元を低く保つのがセオリーですが、アーリーリリースになっている限りそれは叶いません。
これに対し、ディレイリリースできるとヘッドが加速中にボールをヒットすることができます。強い球で飛距離が出るのはそのため。 手元と体の位置関係が終始近いままですから、インパクトでエネルギーが逃げないのです」
ポイントは右肘の向き
アーリーリリースにはデメリットしかなく、ディレイリリースはメリットばかりのようだ。では、ディレイリリースを手に入れるためのポイントは何なのだろう? どんな練習が効果的なのだろうか? 「まずは、フェース面をボールに合わせにいかないことが大事です。当てにいこうとすればするほど手元で調整しようとしてリリースが早くなってしまうからです。グリップ内の圧力変化が自然に行われるようなプレッシャーでクラブを持つことも大事。また、リリースをひじの曲げ伸ばしで行うものと勘違いしている人が多くいますが、そうではないと理解することも必要です。モノを投げるとき、前腕が外側や内側に回る動きが起きますが、これと同じイメージを持つといいでしょう。リリースに至る直前まで、右ひじは内側を向いていることが分かるはずです。右ひじが外を向いてしまうと手首の角度を保つことができず、結果としてアーリーリリースとなりクラブが早く落ちてしまうのです」
【関連記事】
- たまにレッスンで聞くワード「キネマティックシークエンス」って一体なに?【柳橋章徳プロコーチに学ぶゴルフ用語あれこれ】
- アマチュアは勘違いしがち!? 正しく「タメ」を作るには、縦と横がミックスされた“三次元的な動き”が必要だった!【柳橋章徳プロコーチに学ぶゴルフ用語あれこれ】
- 飛距離が伸ばせる!? パッシブトルクってなんのこと? どう使う?【柳橋章徳プロコーチに学ぶゴルフ用語あれこれ】
- 松山英樹、シェフラー、フリートウッド。AIでオリンピックメダリストの「スウィングの共通点」を分析! 【ドリル付】
- 笹生優花、山下美夢有の練習ラウンドの様子はどう? 現地解説を務める諸見里しのぶに聞いた【パリ五輪・女子ゴルフ直前情報】