<BOX速報>引退撤回のパッキャオが3-0判定勝利で王座復帰!
WBO世界ウエルター級タイトルマッチが現地時間5日(日本時間6日)、米国・ラスベガスのトーマス&マックセンターで行われ、元6階級王者のマニー・パッキャオ(37、フィリピン)が、現役復帰戦で同級王者のジェシー・バルガス(27、アメリカ)に挑戦、3-0の判定勝利でタイトルを獲得した。引退を撤回、7か月ぶりのリングとなったパッキャオだが、ブランクを感じさせずに2ラウンドには左ストレートでダウンを奪うなどプレッシャーをかけ続ける危なげないファイトでフルラウンドを戦い抜いた。通算成績は59勝(38KO)6敗2分。
リーチ差が10センチ。パッキャオは、上体を動かしながらジワリジワリとプレッシャーをかけて、ワンツーで飛び込んでいくが、スタートはバルガスの懐の深さと距離への戸惑いが見える。 だが、2ラウンド残り30秒で、バルガスのジャブの打ち終わりにノーモーションの左ストレートが突き刺さる。バルガスは、尻餅をつくように腰から落ちた。劇的なダウンシーン。これが一度はグローブを吊るした男のスピードとタイミングなのか。 「ラストファイト!」と銘打った4月9日のディモシー・ブラッドリー(33、アメリカ)戦に判定勝利。試合後、「これで引退」とリング上で引退を明言した。実際、練習からは数か月離れたが、米国メディアは、トップランク社のボブ・アラムや周辺関係者のコメントを拾いながら「すぐに引退が撤回されるだろう」と報じ続けてきた。パッキャオは、フィリピンで上議院議員となり、ボクシングを続ける環境は厳しくなったが、現役復帰を決めるのに、そこまでの時間はかからなかった。 「議会欠席は一度もない。両方をやるのは大変なので皆さん真似はしないでください」 前日会見では、そう冗談も飛ばしたが、「歴史に残る1試合を見逃さないで欲しい」とも語った。 確かに7カ月のブランクでパッキャオは錆付かなかった。 だが、ダウンを喫してもバルガスに大きなダメージはなかった。うまく立ち直り、4ラウンドには、パッキャオの入り際に右ストレートをヒットさせ、5ラウンドも攻勢。