室田真宏が今、キテます! 大ヒットしたNetflixドラマ「サンクチュアリ―聖域―」の馬剛役の男
【ノマドの窓~渡る世間はネタばかり~】 このコラムも残すところ数回になってしまった。東海林さだおさんではないけれど〝あれも書きたいこれも書きたい〟と、昨年秋からは、書く対象をメモして絞り込んできた。 【写真】1年半で体重を90キロ135キロまで増量したと振り返る室田真宏 そして今回のターゲットは「室田真宏(むろたまさひろ)」。今、「誰それ?」と思いましたね。当然です。ほとんど知られていない俳優だ。でも、大ヒットしたNetflixドラマ「サンクチュアリ―聖域―」の馬剛役の男と言ったらどうだろうか? オープニングで相撲甚句を歌ってたあの男。 話題になりかけることを、よく〝キテる〟という言葉を使うけど、この男がまさに今、キテる。 僕と彼とのそもそもの出会いから簡単に書いておくと、それは13年前、沖縄・那覇。彼は1982年北海道北見市生まれでありながら、28歳の時に沖縄に移住し、吉本興業が運営するNSC沖縄校に入学して、お笑い芸人の道を歩もうとしていた。 そこに僕が講師としていき、やけに明るいトークにやられて付き合いが始まった(なので今でも会うと「先生!」と言ってくれるが、僕はそれよりツレという感覚でいる)。 当時は〝どさんこ室田〟と名乗っていて、第1回よしもと沖縄芸人総選挙で初代王者になったり、沖縄新喜劇でヤクザ役などを巧みにこなしたりしていたが、おそらくは「ここは俺をフルに発揮するには狭い」と感じたんだと思う。36歳の時に上京して東京吉本で俳優班の所属になった。 それから数年後、室田の人生を変える声が掛かる。僕が書きたかったのはココだ。ある監督から「お前、いけるか。頑張れ」と言われてゲットしたのが「サンクチュアリ」の馬剛役なのだった。 その時、体重90キロだったのだが、1年半で135キロまで増量した。「きつかったっす」そりゃそうだろう、減量より増量はしんどいと思う。体づくりだけではなく、トレーニングも含めてトライした期間は2年半だという。視聴者は「あの相撲取り役、良かったわ~」と簡単に口にするし、そんなウラを知らずに見ているが、彼があの体を作ったのだ。 古くはデ・ニーロ伝説など、ハリウッド俳優たちの役作りについて聞くけれど、僕としてはそんなリアルなドラマを間近に知って、あらためて一目置いたのだ。