14歳の少年がAIを使った農薬検知器を発明、賞金2万5000ドルを獲得(海外)
14歳の少年が、AIで農産物に付着した農薬を検出する携帯型デバイスを発明した。 彼はこの発明で、今年の「3Mヤング・サイエンティスト・チャレンジ」で優勝し、2万5000ドルの賞金を獲得した。 【全画像をみる】14歳の少年がAIを使った農薬検知器を発明、賞金2万5000ドルを獲得 このデバイスはまだ開発の初期段階にあるが、いずれは買い物客が農薬を避けるのに役立つ製品になるだろう。 14歳のシリッシュ・スバッシュ(Sirish Subash)は、果物を食べる前に洗うように言われたとき、好奇心旺盛な若者らしく「なぜ?」と思い、行動を起こした。 彼は「洗えば農産物に付着している有害な農薬が取り除ける」という説明に納得できなかった。洗うことが実際にどれほど効果的なのか知りたくなり、その疑問に答えるための装置の発明に取り掛かった。そして2024年の「3Mヤング・サイエンティスト・チャレンジ」でその成果を発表することにした。 彼は約11カ月かけて研究と開発を行い、「ペスティスキャンド(Pestiscand)」と名付けた携帯型デバイスを完成させた。これをスマートフォンに装着すると、AIによって農産物に含まれる特定の農薬の存在を検出することができる。 「これを使うには、アプリをスマホにダウンロードしてから、ペスティスキャンドを果物や野菜に向け、スキャンボタンをタップする」とスバッシュはBusiness Insiderに説明した。スキャナーが農薬の存在を検出した場合は、もう一度すすぐ必要がある。 「残留農薬の量を大幅に減らすには、多くの場合、何度も洗う必要がある」 このデバイスで今年の「3Mヤング・サイエンティスト・チャレンジ」に挑戦したスバッシュは、他の9人のライバルを破って優勝し、2万5000ドル(約380万円)の賞金を獲得した。コンテストの審査員であるジル・ブノワ(Gilles Benoit)がBIにメールで語ったところによると、スバッシュのプロジェクトが他と一線を画しているのは、日常の健康と安全の向上に役立つ可能性があることだという。 環境ワーキンググループ(EWG)のシニア毒性学者であるアレクシス・テムキン(Alexis Temkin、コンテストには関わっていない)はBusiness Insiderにこう語っている。 「農薬への暴露の主な原因は、食事にある。それが非常に深刻な健康被害に関連していることを示す証拠もある」 2型糖尿病、閉経後の乳がん、先天性欠損症、一部のがんになるリスクの増大と関連している農薬もある。