14歳の少年がAIを使った農薬検知器を発明、賞金2万5000ドルを獲得(海外)
農薬を検出するAI搭載の携帯デバイス
ペスティスキャンドは、分光光度計という非侵襲的(対象となる生体を気付付けない)な技術を用いている。農産物に光を当て、反射する光をAIで農薬の有無を分析し、検出された場合はそれがどのような農薬なのかも特定できるという装置だ。 「彼のプロジェクトは、これほど若い科学者にも、AIがいかに身近になってきているかを示している」とブノワは述べました。 このチャレンジに向けて、スバッシュはリンゴ、ほうれん草、イチゴ、トマトといった身近な4つの農産物をテストした。それぞれ4つのバッチに分け、3つのバッチには、アゾキシストロビン、イミダクロプリド、シペルメトリンといった一般的な農薬のいずれかを散布し、4番目のバッチは完全に洗浄して農薬が付着していない状態にした。そして、それぞれのバッチのさまざまな部分を何度もスキャンし、800以上のサンプルを取得した。その結果、ペスティスキャンドは、93%の確率で農薬の有無とどの農薬が含まれているかを正確に識別できることが明らかになった。 このデバイスはまだ開発の初期段階にある。最終的には、何百種類もの農薬を識別できるようにして、1回目の洗浄後に残っている農薬の量を推定して、再度洗浄が必要かどうかを判断できる製品を開発したいと、スバッシュは考えている。 例えば、イチゴには溝や割れ目があるため、「生物的および化学的汚染物質が長く留まりやすく、洗い流すのが難しい」とEWGの農薬研究フェローであるダイニャ・ド・モンタニャック(Daynya de Montagnac)は述べている。そのような農産物の洗浄にペスティスキャンドが役立つだろう。
農薬への曝露を減らす方法
農産物を洗うことですべての農薬が除去できるわけではないが、曝露を減らす最善の方法のひとつだとデ・モンタニャックは言う。彼女は、農産物によって洗う時間を15秒から60秒の間で調整し、特に農薬を多く含むことが多い農産物については、長めに洗うように勧めている。
Jessica Orwig