サントリー、100%リサイクルペットボトルが累計150億本突破、日本の高い回収率・リサイクル率で国内の資源循環進む、化石由来原料の新規使用量30万トン超削減
「ボトルtoボトル」水平リサイクルは、新たな化石由来原料を使用してペットボトルを製造する場合と比較して、CO2排出量を約60%削減することができることからも、飲料業界では取り組みを継続強化する考え。 今後について、サントリー食品は、「ボトルtoボトル」水平リサイクル推進の課題は家庭の外にあるとする。それは、使用済みペットボトルの回収において、家庭ではきれいに分別されている一方で、家庭の外では分別が十分に進んでいないという課題があるためだ。また、飲み残しや異物が入っているペットボトルは、新しいペットボトルに生まれ変わることが難しいという事実は十分に知られていないという。 同社は、ペットボトルの分別啓発コミュニケーションに注力しており、飲み終えた後から始まるテレビCM・WEB動画の制作や、小中学校・商業施設での出張授業などの取り組みを行ってきた。同社は、「今後も、ご家庭できれいに分別していただいているのと同様にご家庭の外でも分別いただけるように、“外出先での分別”に注力したコミュニケーション活動を強化する」としている。 サントリーグループは、2019年策定の「プラスチック基本方針」で掲げた“2030年までにグローバルで使用するすべてのペットボトルに、リサイクル素材あるいは植物由来素材等を使用することで、化石由来原料の新規使用をゼロにする”という「ペットボトルの100%サステナブル化」の目標達成と持続可能な社会の実現に向け、引き続き活動を推進するとしている。
食品産業新聞社
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