監督ピルロの「初めての通信簿」。前半戦の仕事ぶりを9項目で評価すると――。
選手時代に得た「信用」を「保険」として上手く使う
選手のネームバリューや実績ではなく、現在の調子を重視して采配を振るうピルロ。10番のディバラにもポジションを確約していない。(C)Alberto LINGRIA
電撃的な就任から約5か月――。昨夏に指導者経験なしでユベントス監督に大抜擢されたピルロは、ここまでどんな仕事ぶりを見せているのか。9項目に渡る「初めての通信簿」で評価しながら、その可能性を解き明かす。(文:マウリツィオ・クロゼッティ/訳:片野道郎 2021年1月21日発売ワールドサッカーダイジェスト『ザ・ジャーナリスティック イタリア』を転載) ―――◆―――◆――― チームを観察し、理解し、自身の戦術スタイルを植え付けようと試み、失敗し、修正し、一歩ずつ前に進む――。育成部門のコーチすら未経験という完全なる新米指揮官のアンドレア・ピルロは、ユベントスを率いる監督キャリア最初の5か月で、試行錯誤と浮き沈みを繰り返しながらも、早くも指揮官としての明確なアイデンティティーを確立しつつある。 シーズンの折り返し地点が迫る今は、監督ピルロのここまでの仕事ぶりを様々な角
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