イノシシが車と接触した現場＝８日午前１１時４５分、金沢市本町１丁目

　　●8日未明、目撃情報続々 　8日午前3時半ごろ、金沢市本町1丁目の県道で、体長約1メートルのイノシシ1頭が車と接触した。現場は金沢駅まで約400メートルで、周辺の市中心部では明け方に同じ個体とみられるイノシシの目撃情報が相次いだ。県都の玄関口近くに現れた珍客に、住民の間に驚きが広がった。 【地図】イノシシの目撃現場 　金沢東署によると、イノシシは走行中の車に接触し、バンパーを破壊。そのまま現場を逃げ去った。その後、午前4時41分に彦三町2丁目、6時31分に下堤町、直後に上堤町交差点付近で目撃された。 　署員や市職員が周辺を見回ったが、見つからなかった。本町に住む80代女性は「70年近く暮らしてきたが、イノシシが出たのは初めて」と驚いた。 　市農業水産振興課によると、金沢駅近くでイノシシが現れるのは珍しい。成獣となったイノシシが単独行動し、山間部から川沿いを下ってきた可能性がある。 　市はイノシシを見つけても刺激しないよう注意喚起しており、担当者は「近くに餌場となる山もなく、どこに行ったかは全然分からない」と困惑した様子だった。 　市中心部では10月19日、幸町の犀川・桜橋近くの河川敷で体長約1メートルのイノシシが目撃されている。