阪神・木浪 満塁男は裏切らない!満塁で無類の強さ12打席6安打11打点「本当に分かんない」
「阪神8-3ヤクルト」(20日、京セラドーム大阪) 期待を裏切らなかった。最大の好機で無類の勝負強さを発揮。「ネクストでまた満塁だと思ったんで打てる気がした」。大歓声の中、阪神・木浪が両手を上げて手をたたいた。 【写真】初回タイムリーに塁上で頼もしいポーズを決めた木浪 初回2死満塁から前川の押し出し四球で先制した直後だった。「みんながつないでつないで回って来ている場面でもあるし、打ってやろうという気持ちになる」。吉村の内角低めへの153キロを、コンパクトなスイングでミート。ライナーを右翼線上へ運ぶ2点二塁打となった。 チームは前カードの中日3連戦も1、2戦目は初回に先制したが1点止まり。ともに勝利を逃していただけに、価値ある追加点となった。岡田監督が「大きいよ、あれ」とたたえた一打だった。 木浪にとっては13日・巨人戦以来、5試合ぶりの打点。同戦でも四回2死満塁で走者一掃の二塁打を放っており、これで今季の満塁では12打数6安打、打率・500、11打点。“満塁男”は理由を問われると「本当に分かんない。たまたまなのか、運がいいのか。それだけだと思う」と謙遜したが、下位打線で価値ある存在となっている。 六回1死も右翼線へ二塁打を放ち、八回無死は中前打。85試合目の出場での今季初猛打賞に「ホッとしています」。今季は6月15日・ソフトバンク戦での死球で、左肩の甲骨を骨折して離脱。打率・203と低迷していることもあり、「続けられるように」と気持ちを引き締めた。 夏の甲子園では母校の青森山田が春夏通じて初の4強入り。21日の準決勝で京都国際と対戦する。「もちろん見ています。頑張ってほしいです」と快進撃に目を細めた。 阪神も優勝へ向けて正念場を迎えている。チームは連敗を「3」で止めたが、首位・広島とは5差。「負けがこむっていうのは仕方ないこと。でも、引きずらないで一戦一戦やり返すということは自分たちにできることなので」。残り31試合。まだまだ悲願は諦めない。 ◆今季満塁打率5割! 木浪の今季満塁時の打撃成績はこの日で12打数6安打11打点で打率5割に。昨季満塁時も18打数8安打19打点、打率.444と“満塁男ぶり”を引き続き発揮している。