松下洸平「信頼し合えるかどうかはすごく大切」ドラマ「放課後カルテ」インタビュー②
――制作発表の際、「子どもたちのお芝居だけではなく、大人たちの成長もたくさん詰まっている」とおっしゃっていました。牧野先生は回を追うごとに、子どもたちと向き合われているように思いますが、何が牧野先生を変えているのだと思いますか。 「(過去に)小児科にいた時よりも子どもたちと接する時間が圧倒的に長いので、牧野自身も少しずつ変わっていくんだと思います。保健室に訪れるさまざまな子どもたちと接していく中で、彼らから教わることや感じることが多いんでしょうね。あとは、小学校の先生たちとの関わり合いも、牧野が気付きを得る場所の一つですね。特に篠谷先生(森川葵)が一生懸命子どもたちと向き合おうとするあまり、追い詰められたり、空回りしてしまう姿を見て、牧野自身も自分では気付かないうちに心動かされ、成長しているんだと思います。今日はまさに牧野が篠谷先生を診察しようとするシーンの撮影(第6話/11月16日放送)でした。病気を診ようとする牧野に対し、篠谷先生が“今”欲しているのは病気の治療というよりは内面的なケアだったり。でも、牧野は性格上、心のケアまではできず(笑)、どうしたらいいか分からないんです。そういうことと向き合うことで、周りから見たら分からないかもしれないけれど、彼にとっては少しの変化が生まれ始めているのかもしれません。保健室での経験から、ちょっとだけでも何かを吸収してくれたらうれしいなと思って演じています」 ――牧野先生は子どもたちと寄り添い、向き合おうとしています。松下さんは人と関わる上で、何が大切だと思いますか。 「信頼し合えるかどうかはすごく大切だなと思います。僕自身も信頼してもらいたいと思いながら仕事をしています。僕は、セリフを覚えてお芝居をすることはできますが、企画を立てたり、脚本を書いたり、撮影をしたり、編集をしたり…お芝居以外のことはできません。それぞれにプロフェッショナルな方たちが集まって一つの作品を作っていく中で、大切なのは、僕を信頼して委ねてもらえるか、そして、僕自身も周りを信頼して委ねることができるかどうかだと思っています。作品を作る時や人との関わりで、そこは大事にしています」