【楽天好き】創設20周年企画:打撃練習を支えるベテランバッティングピッチャーの兵頭大介さん
球団創設から20年の節目を記念して、チームを知る様々なスタッフをご紹介します。シリーズ第4弾は、バッティングピッチャーの兵頭大介さん(文中選手敬称略)。
バッティングピッチャーとは、略して「BP」や「バッピ」と呼ばれ、選手たちが打撃練習をする時に投げる専門のピッチャーのこと。試合観戦で球場の開門直後に行くと、たいていはビジターチームが打撃練習をしているので、どこかで見たという人も少なくないだろう。日々の試合前、チームの野手が練習で打つためのボールを投げるのが主な仕事だ。
兵頭さんは、2009年から東北楽天ゴールデンイーグルスで打撃投手を務める。今年で15年目の43歳。選手たちとチームに帯同し、同じスケジュールで連日おおよそ100球前後を打撃練習で投げる。現在は主に鈴木大地や、太田光をはじめとする捕手を担当して投げているという。
その他、スコアラー業務の補佐も行うという。創設20周年企画・第2回コラムの釜田佳直さん(スコアラーでピッチングコーディネーターを担う)が「兵頭さんにはよくお世話になっています」と明かしていたが、釜田さんのサポートも行っている。
ちなみにこのことを伝えると、「そんな殊勝なこと言ってたんですか?1時間やそこらでできるし、ちょっとしたデータ編集を手伝ってるだけですよ」と兵頭さん。しっかりサポートしていることを何でもないように話す人だ。
気さくな人柄で、村林一輝や小郷裕哉らにいじられることも。どんなことでいじられるのかと聞くと、「やっぱり筋肉のことですかね」と笑う。チームやコアなファンには良く知られているが、3年前にチーム公式YouTubeで「兵頭打撃投手の筋肉がスゴイので見てください!」のタイトル動画で主演(!)。
「いやいや、サムネイルから裸だし…」と今も困り顔だが、「おかげで選手たちと打ち解けやすくなったのは良かった」と明かす。
もともと東北とは無縁だった。岡山県出身で大学卒業後に、広島東洋カープで打撃投手になった。ところが、3年後に当地の社会人野球で現役復帰。それも27歳で区切りをつけて、一般企業へ就職をしようとしたところ、広島時代にヘッドコーチだった三村敏之氏が、楽天でチーム統括本部編成部長に就任。スカウトされて、楽天で打撃投手を務めることとなった。当時を思い出しながら語る。