ハイエンドな超高級ガレージの世界 愛車を保管・展示する秘密のスペース
どんな依頼にも応える
ニューキャッスルでインテリアデザインを手がけるデザイン・ノース(Design_North)も、高級ガレージの世界で活躍する英国企業である。同社のディレクターであるスコット・スチュワート氏はクルマ愛好家で、あるとき、ハイパーカーをコレクションしている顧客のためにガレージのインテリアをデザインすることになった。その仕事がきっかけとなり、高級ガレージブランドの創設を思い立った。 「ハイパーケイブ(Hypercave)という商品名に決めたのは、誰もが知るブランドになることを目指しているからです」とスチュワート氏は説明する。同氏はいくつかのデザインコンセプトを作成し、インスタグラムに投稿して反応を待った。 「すぐに最初の依頼が舞い込みました。当社では『ハイパーケイブ01』と呼んでいます。すべてに番号が付けられるのです。依頼主は英国に拠点を置き、再生可能エネルギーの発電所を運営しています。当然ながら、EVに興味があり、所有する建物の一部をハイパーケイブに改装し、テスラ・サイバートラックとテスラ・ロードスターを停める場所にしたいと依頼してきました。SF映画『トロン』にインスパイアされた近未来的な空間で、テスラのパワーウォールに蓄えられた再生可能エネルギーを使用して、とても明るく照らされています。ユニバーサル・ピクチャーズはその画像を見て、この空間での撮影に興味を示しています」 同じ顧客が、ランドローバー・ディフェンダーのコレクション用にハイパーケイブ02を依頼した。車両のイメージに合わせて、この空間では自然素材を使用し、森の樹冠のように暗く、派手さは抑えられている。 どちらの “ガレージ” にも、目立つハイパーケイブのロゴが掲げられている。スチュワート氏は、さらに野心的な3つの新プロジェクトに力を入れている。2つはドバイの地下、もう1つはジッダである。 スチュワート氏とクラーク氏の高級ガレージは、決して安くはないが、保管されるクルマも安くはない。新しいガレージでは、間違いなく美しく映えるだろう。
ジョン・エバンス(執筆) 林汰久也(翻訳)