こっちも勝手に決める! 輝く! 週プレ『やりすぎバイク・オブ・ザ・イヤー2024』
――続いて5位はヤマハです。 青木 今年9月発売のMT-09 Y-AMTに決定です。 ――こちらはホンダと異なりシン・オートマ機構とか? 青木 クラッチ操作に加えて、トランスミッションの操作も電子制御になります。クラッチレバーもありません。開発チームいわく、「ノンクラッチで走りに集中してもらいたい」とのこと。 ――6位は今年1月発売のスズキGSX-8Rです。 青木 過激すぎるバイクは扱いきれず、乗車姿勢も窮屈になりがちでツーリングで疲れてしまいます。リッタークラスのように大きすぎない、日本の狭い道でも走りやすい、いわゆるミドルクラス(601~800㏄)が見えを捨てたライダーたちの間で大人気! ――実際、試乗すると? 青木 このGSX-8Rはスリムな車体に、フルカウルを身にまとうスポーティなスタイルですが、グリップ位置が低すぎず、上半身の前傾もきつくありません。また、パワーを持て余すこともなく、サイズ的にもちょうどいい。見えを捨て、スペックへのこだわりをやめた〝オトナ向け〟の選択肢です。 ――第7位は今年4月に発売となったBMWのEV! 青木 CE 02です。日本発売前にポルトガルのリスボンで試乗しました。 ――近未来感ハンパない! 青木 開発責任者を直撃すると、「コイツは都市の若者をメインターゲットにした(独自のカテゴリー)eパルクーラーだ」と教えてくれました。要はフランス発祥のエクストリームスポーツ・パルクール(移動動作で心身を鍛える運動)のように、アクロバティックにストリートを駆け抜けるイメージですね。 ――クラスは? 青木 日本向けでは軽二輪クラス(126~250㏄)に相当するので高速道路も走れます。小型スクーターとフルサイズスポーツの中間的なサイズで安定感も抜群です。 ――どこがやりすぎ? 青木 滑りやすいといわれる欧州の石畳の道でもスリップしないのは、先進的な電子制御によるもの。要するにBMWが四輪で培ってきた最新のEV技術をギガ盛り投入! 見た目も技術もやりすぎです。 撮影/柴田直行 夏目健司 中野英幸 奥隅圭之 写真提供/BMWモトラッド