レトロで無骨なクロスオーバー 全長4.0m未満、フィアット新型「グランデ・パンダ」来年発売へ
生まれ変わった「パンダ」
第4世代となる新型フィアット・パンダが発表された。レトロで無骨な都会派クロスオーバーで、新世代のデザインと電動パワートレインを備えている。 【写真】新しくなって帰ってきたぞ!フィアット「パンダ」登場【新型グランデ・パンダと歴代シリーズを写真で比較】 (43枚) イタリアの自動車メーカーであるフィアットは6月14日、Bセグメントの新型クロスオーバー「グランデ・パンダ(Grande Panda)」を欧州で初公開した。価格は未定だが、2025年初頭から欧州、中東、アフリカで順次発売される予定だ。 親会社ステランティスのスマートカー・プラットフォームを採用し、全長3.99mと現行型よりもやや大型化した。このプラットフォームは内燃エンジン、ハイブリッド、バッテリーEV(BEV)の各パワートレインを搭載可能で、新型シトロエンC3にも採用されている。 グランデ・パンダではおそらくC3とパワートレインを共通化し、マイルドハイブリッド1.2L 3気筒ターボガソリンエンジンと航続距離320kmのBEVが導入されるだろう。 コンセプトカーのような外観だが、画像の車両は市販車バージョンだ。「強さと独自性」というフィアットの新しいブランド価値を反映しており、直線基調のスクエアなボディや、トリノにある旧リンゴット工場の窓から着想を得たとされるピクセル型ヘッドライトが特徴だ。 こうしたデザインは、今後の “パンダファミリー” にも反映されるという。グランデ・パンダを筆頭に、2027年まで毎年派生モデルを展開していく。コンセプト段階では、中型SUV、クーペ・クロスオーバー、ピックアップトラック、ミニバンなどが候補として挙げられていた。 重要なのは、パンダファミリーは500を中核とする他のモデルラインとは一線を画したものになるということだ。
現行型も2027年まで生産継続
グランデ・パンダのインテリアはまだ公開されていないが、フィアットは「快適な家族生活と現代的なアーバンモビリティに最適」と述べている。 以前公開されたデザインスケッチでは、旧リンゴット工場の屋上テストコースを基にした楕円形がテーマとなり、開放的で広々とした居住空間を目指していた。 なお、現行型のパンダ(パンディーナとも呼ばれる)については、「少なくとも」2027年まで生産継続することをフィアットは認めた。 販売開始から13年目を迎えるパンダだが、需要はいまだに高く、生産台数を20%増やす計画だ。 今年の夏には、アクティブ・セーフティ機能、アップグレードされたドライバー・ディスプレイ、新しいステアリングホイールなどを備えた改良新型が発売される予定である。
フェリックス・ペイジ(執筆) 林汰久也(翻訳)