八尾巡る芸術の秋 坂のまちアート開幕 絵画、彫刻、書…34カ所で展示
富山市八尾町中心部の町家や店舗、通りを展覧会場にする「坂のまちアートinやつお2024」(富山新聞社後援)は12日、3日間の日程で開幕した。28回目となる今年は県内外で創作活動に励む45個人・団体が絵画や書、彫刻、写真など感性あふれる作品を34カ所で展示。来場者は情緒漂う坂のまちを散策しながら、芸術の秋を満喫した。 【写真】越中八尾曳山祭の木版画を並べた会場 東町の毛利館では、アートフラワーや木版画、水彩画、人形など多彩な作品が並び、来場者の注目を集めた。竹田美奈子さん(高岡市)はうすぎぬを丁寧にほぐして作ったススキ、ビロードを小豆色に染めたワレモコウ、さまざまな素材を組み合わせた野ブドウなど精巧なアートフラワーで盆栽を作り、秋の風情を醸し出した。 八尾町在住の小林てつさんは毎年5月に行われる越中八尾曳山(ひきやま)祭を木版画で表現。9色刷の作品を制作する過程で彩色する際に使った板も展示し、来場者が見入った。小杉高のOGでつくる「アンハーモニー」は木枠から制作した油彩画や水の質感にこだわった100号の大作で会場を彩った。 併催イベントとして、上新町通りでは草花を用いた造形作品がまちを彩る「花のプロムナード」、八尾地域の子どもが描いたあんどん約300基が並ぶ「あかりアート」などが行われた。13日は社会人落語グループ「ばららくご」による落語会が開かれる。