玉屋2060%(Wienners)×三原健司(フレデリック) 対バンライブ直前インタビュー「実はすごい昔に1回だけ対バンしてるんです」
――フレデリックも、康司くんから出てくるものって結構変態的だと思うんですよ。 玉屋 うん、変態ですね。 ――でもそれをフレデリックでやって、健司くんが歌うことでキャッチーになっていく。そのメカニズムがすごいなと思うんですよね。 玉屋 歌がうまいというのもあるけど、リズムがキャッチーなんですよね。去年出たミニアルバム『優游涵泳回遊録』の、「銀河の果てに連れ去って!」って曲あるじゃないですか。あれ、くっそキャッチーじゃないですか。 三原 ありがとうございます。 玉屋 あの曲、僕めっちゃ好きで。あれすごいですね。イントロのリフもすごいし、その後サビであのリフの上にボーカルが乗るじゃないですか。「きた!」って、本当にガッツポーズしました。そういうの大好きなんです。普通ああいうのをやろうとしたら、すでにあるリフに歌を乗せるんで、どこかでディスコードになって気持ち悪くなったりするじゃないですか。それがないんです。よく聴くと6音目が半音当たってるんですけど、それがちゃんと経過音として聴けるっていう……すげえマニアックな感じになってますけど(笑)。キャッチーさの中にもこれがあるからいいんだよって思う。でも、それを説明しなくてもみんなが好きっていうのが一番すごいんですよね。 ――それって計算? 三原 いや、今気づきました(笑)。あとで「そうやったらしいよ」って言っときます。 ――そういう意味では実は2バンドとも近いところがあるように思うんです。裏側にはすごくマニアックで変態的なところがあるけど、でもあくまでキャッチーなところで戦っているっていう。だからこのツーマンはすごく面白いことになるんじゃないかと思います。 玉屋 どうなるのか、めっちゃ楽しみですね。 ――フレデリックは今年ずっと対バンツアーをやってきたし、ツーマンをたくさんやってきていますよね。 三原 ツーマンが一番好きなんですよね。お互いのことをめちゃくちゃよく知れるから。 玉屋 面白いですよね。濃くできるから。ツーマンだとしっかりと今日だけのライブができるっていうか。ワンマンだと自分たちが見せたいものを見せるって感じですけど、対バンだと予測もしなかった方向にライブが転がっていったりするんです。でもそれが4バンド、5バンドになってくると、今日だけのライブになったとしても、そこに自分たちのバンドが関与してない瞬間も生まれたりするじゃないですか。でも2バンドだったら絶対に関与せざるを得ない。そこがめっちゃ面白いです。 三原 あと、ツーマンをやるとその先が楽しみになるんですよね。その日がきっかけになるというか。僕ら、初めましての人でも誘ってもらったら受けたりするんですよ。全然音楽を知らなかったとしてもそこで関係性が生まれるみたいなことがあるし。 玉屋 それは僕らも同じ。関係性がまったくなくても、とりあえず1回声かける。声かけてみてダメだったとしても、1回声かけたことで向こうも覚えてくれるかもしれないから。フレデリックもまさにそうですよ。1回声かけてみようと思って声かけたらやってくれたんで。 三原 そりゃやりますよ(笑)。本当に楽しみですね。 Text:小川智宏 <ライブ情報> 『W Dutch 2024 -Wienners 2MAN SHOW-』 9月26日(木) 大阪・梅田CLUB QUATTRO 出演:Wienners/フレデリック 10月2日(水) 東京・渋谷CLUB QUATTRO 出演:Wienners/キュウソネコカミ