米小売売上高、11月は前月比0.7%増-自動車とオンラインが好調
(ブルームバーグ): 11月の米小売売上高は堅調な伸びを示した。特に自動車とオンラインショッピングの増加が目立ったが、他の分野は強弱まちまちだった。
自動車を除いたベースでは2カ月連続で0.2%増加した。
13分野のうち7分野で増加した。ワーズ・オートモーティブ・グループが追跡した11月の自動車販売台数は3年ぶりの高水準となった。金利が低下し、ディーラーが年末に向けて大幅な値引きを実施したことが奏功した。
感謝祭翌日の「ブラックフライデー」と感謝祭明けの「サイバーマンデー」の販売促進策により、アマゾン・ドット・コムやティックトック・ショップなどのプラットフォームで販売が急増し、電子商取引は1.8%増加。建設資材店は0.4%増加した。小売売上高で唯一のサービス項目である飲食店は3月以来初めて減少した。食料品店の売り上げも減少した。
今回の統計は割り引きに加え、物価を上回るスピードで上昇している所得に支えられ、年末商戦中の個人消費が底堅さを維持したことを示唆している。11月の選挙以来、消費者信頼感も上昇している。一部の消費者は、トランプ政権が課す可能性のある新たな関税による価格上昇を避けるために、高額商品を今のうちに購入することを報告している。
ブルームバーグ・エコノミクスのイライザ・ウィンガー氏は「支持政党によって生じるセンチメントの相違に留意することが重要だ。民主党支持者は関税案がインフレ再燃につながることをより懸念している。そのため、民主党と無党派層は関税を『先買い』の主因として挙げているが、共和党支持者はインフレが今後、広く劇的に鈍化すると予想している」と述べた。
国内総生産(GDP)の算出に使用される飲食店と自動車ディーラー、建設資材店、ガソリンスタンドを除いたコア売上高(コントロールグループ)は0.4%増加した。10月は減少していた。
過去3カ月の年率でコントロールグループは5.6%増加し、10-12月(第4四半期)のGDPに好影響を与えた。