小原乃梨子さんお別れの会に新旧ドラえもんファミリーが参列 しずかちゃん声優・野村道子は涙こらえ「私だけ残っちゃった」
アニメ「ドラえもん」の野比のび太や「タイムボカンシリーズ ヤッターマン」のドロンジョ役などで知られ、7月に88歳で死去した声優、小原乃梨子(おはら・のりこ、本名・戸部法子=とべ・のりこ)さんのお別れの会が30日、東京都内で行われ、関係者約250人が参列した。 【写真】のび太やドロンジョのパネルも飾られた小原乃梨子さんの祭壇 祭壇は優しくほほ笑んだ遺影を、故人が好きだったバラの花2500本が囲み、声を務めたのび太やドロンジョのパネルが飾られた。 冒頭では「ドラえもん」など数々の作品の映像が流れ、偉大な功績を振り返り、「ドラえもん」のテーマソングが流れる中、献花が行われた。 会終了後には声優の羽佐間道夫(91)、野村道子(86)、水田わさび(50)、水島裕(68)、かかずゆみ(51)らが囲み取材に応じ、さまざまなアニメで共演してきた羽佐間は「小原さんとは色んなアニメでご一緒して、先生でした。もうね、ほとんど全部仲間がなくなりました」とぽつり。 ドラえもんの源静香(しずかちゃん)役の野村は「のび太さん、しずかちゃんといいあってね。この前亡くなった大山のぶ代さんと3人で本当によく遊びました。小原さんが外商係で英語でいろんなことをこなしてくれて、大山さんは食べることに関して引き受けて、私はラッキーな旅をしました」と思い出を懐古。「さっき小原さんの声を聞いた時に、私だけ残っちゃったなと焦りました。5人組ですが、私だけになってね…。残りの時間を楽しみたいです」と寂しさをにじませた。 現在ドラえもんの声を担当する水田は「新人時代に何度も発声方法を指導して下さって、なんて後輩思いな先輩だったんだろうと、いま自分が作品に携わってみて思います。きれいな花がパーンって咲くような、エレガント人」と人柄を明かした。 「ドラえもん」ののび太の声は、1979年から2005年まで26年間にわたり担当。05年の第14回日本映画批評家大賞で、大山のぶ代さん(90)らオリジナルレギュラー4人とともに田山力哉賞を受賞している。 他にも「未来少年コナン」のコナン、「アルプスの少女ハイジ」のペーター―。昭和・平成のお茶の間を楽しませた小原さんは、アニメの中で生き続ける。