朝一のコーヒーはNG? 昼に飲んだほうがいい? 超絶シンプルなアンサーがこれ
朝一コーヒーNG議論その2:アデノシン
この神話の別のバージョンはアデノシンに関係しています。 アデノシンは、脳細胞が互いに通信するために使用する神経伝達物質です。アデノシンは1日の間に脳内に蓄積され、眠気を引き起こす一因となります。カフェインはアデノシンの働きを阻害しますが、これがカフェインが目覚めを助ける理由の簡略版です。 カフェイン摂取の時間を遅らせる理由の1つとして、起きたばかりの時点ではアデノシンの働きが低下していることが挙げられます。であれば、アデノシンの働きを阻害する必要はないはずです。 しかし、これは真実ではありません。実際には、私たちが目覚める頃にアデノシンの働きは増加します。 神話を打破しようとする科学者たちはこれを痛烈に批判しています。 このパターンに照らして考えると、アデノシンのレベルが起床時に引き続き低下しているという主張は、アデノシンに対する睡眠覚醒サイクルの影響についての理解不足を示すものです。 カフェイン摂取の時間を遅らせることを推奨する根拠としては不適切です。
朝一コーヒーNG議論その3:午後の「クラッシュ」
カフェインの摂取時間を遅らせることで、午後のエネルギー低下を抑制することができるという考えはどうでしょうか? その議論には私はどうも納得できません。なぜなら、そのエネルギー低下にはほかにも多くの要因が関与している可能性が高いからです(たとえば、昼食後の炭水化物による昏睡状態や、単に長時間デスクに座っていて少し疲れを感じていることなど)。 スポーツ科学者たちもこの点について考察しています。 彼らは、習慣的なカフェイン摂取が日中の「クラッシュ」とは何の関連もないことを示す研究結果を指摘しています。さらに、日中のクラッシュが本当に懸念される問題であれば、その対策として少し多めにカフェインを摂取すればよいと主張しています。 そして、朝コーヒーを飲む時間を遅らせた場合、朝一番にカフェインを摂取した場合よりも、その日の後になって2回目のカフェイン摂取が必要となるのが遅くなるかもしれません。 遅い午後の摂取はあなたの睡眠に影響を与える可能性がありますので、睡眠スケジュールについて心配なら、後でではなく早めにカフェインを摂取するのが理にかなっています。