定年退職後の健康保険の選択肢は大きく分けて4つある。どう選択するのが一番得なの?
受けられる給付内容を確認する
健康保険を選ぶ際は、「受けられる給付内容」についてもチェックすることが大切です。協会けんぽと国民健康保険には、医療費が高額になった場合の自己負担を軽減する「高額療養費制度」があります。 例えば国民健康保険では、高額療養費制度により、1ヶ月の自己負担限度額は9万円程度(年収約370万~約770万円の場合)、もしくは給与が下がると6万円弱(~年収約370万円)となります。 しかし、健康保険組合や共済組合は、自己負担額がさらに軽減される「付加給付」を設けている場合、1ヶ月の自己負担上限額を2万~3万円と設定しているところがあります。付加給付の有無は、健康保険組合のホームページで確認しておきましょう。 さらに、人間ドックや介護給付などの補助、福利厚生サービスなどが付いていることがあるので、保険料だけでなく、その内容を加味してどちらが得か判断することが大切です。
まとめ
日本は「国民皆保険」で、全ての国民が何らかの健康保険に加入することになっているため、定年退職後も健康保険に加入します。 健康保険の選択のポイントは、「支払う保険料の額」と「受けられる給付の内容」です。自分にとってどの選択が一番得か、比較することが大切です。 出典 日本年金機構 短時間労働者に対する健康保険・健康保険の適用拡大のご案内 全国健康保険協会 健康保険任意継続制度(退職後の健康保険)について 厚生労働省 国民健康保険の加入・脱退について 全国健康保険協会(協会けんぽ) 健康保険の加入条件 全国健康保険協会(協会けんぽ) 令和5年3月分(4月納付分)からの健康保険・厚生年金保険の保険料額表 厚生労働省保険局 高額療養費制度を利用される皆さまへ(平成30年8月診療分から) 執筆者:水上克朗 ファイナンシャルプランナー、CFP(R)認定者、1級ファイナンシャルプランニング技能士、DC(確定拠出年金)プランナー
ファイナンシャルフィールド編集部