「ナンピン買い」+「割安株投資」コツコツ積み上げ〝億り人〟に…堅実会社員が到達した『成功の法則』
「超分散投資」と「長期投資」…下値リスクの小さい割安株を中心に212銘柄
好調な米株式市場とは打って変わって、一進一退が続く日本の株式市場。足元では、12月中の日銀追加利上げの可能性が遠退き、為替市場はやや円安に振れているものの、株式市場は伸び悩んでいる。 【実銘柄公開】「配当金収入」月45万円・20年で〝億り人〟に…億リーマンの「株で稼ぐ技」公開 そうした状況の中、どんな銘柄を狙うべきか。下値リスクの小さい割安株にコツコツと投資をすることで〝億り人〟となった会社員、名古屋の長期投(なごちょう)氏に聞く。 【プロフィール:名古屋の長期投資家(なごちょう)】 兼業投資家。1995年12月から株式投資を開始。超分散投資の長期投資家で、212銘柄を保有(‘24年11月末時点)。インカムゲインと配当の成長を重視したポートフォリオを組む。名証(名古屋証券取引所)に上場する銘柄が好み。購入するのはPBR1倍割れの銘柄が多い。仕事との兼ね合いであまり行けないが、時間を作って年間に10社前後の株主総会へ参加している。 ◆「握力」の強さと「ナンピン買い」で〝億り人〟に 株式投資の用語のひとつに「握力」がある。投資した株を売らずに保有し続ける〝力〟のことだ。「握力が強い」個人投資家は、買った株が多少上がったり下がったりしても、持ち続けることができる。上手くいけば、株価の上昇幅が拡大するし、下落した株が上昇に転じることもある。もちろん、握力の強さが裏目に出るケースも少なくない。持ち続けることで、値上がりしていた株が下落に転じるかもしれないし、値下がりした株の下落幅が拡大する可能性があるからだ。 今回登場する、なごちょう氏は「名古屋の長期投資家」というハンドルネームからも分かるように、握力がすこぶる強い。そして、単に握力が強いだけでなく、株式投資ビギナーにはタブー視されている「ナンピン買い」(株価の下落時に、あえて同銘柄を買い足すこと)を駆使することで、億り人になったサラリーマンである。まずは、これまでの投資歴から紹介しよう。 ◆「良さそうな株をなんとなく」学生時代アルバイトで貯めた50万円を元手に…「ミニ株」で株式投資をスタート なごちょう氏が初めて株を買ったのは1995年。20歳の学生のときだった。もともと株式投資に興味があり、アルバイトで貯めた50万円を元手に富士通や東芝(後に上場廃止)、フランスベッド(現在も保有)、モスフードの4銘柄に投資。最初から分散投資をしていたわけだが、これには理由がある。