能登の魚、タイで関心 被災地支援でブース、販路拡大に期待
タイ・バンコクの大型スーパー3店で16日から能登の鮮魚や加工品を扱うフェアが開かれ、富裕層から関心を集めている。現地の財閥と法人「きたまえJAPAN」(七尾市)の交流を縁にした被災地支援の企画で、寒ブリや県産ガニが連日売れ切れる盛況ぶり。能登では観光客の減少に伴って食材需要が落ち込んでおり、関係者はタイでの販路拡大に期待を寄せている。 フェアは、きたまえJAPANが金大と連携し、タイの財閥大手「チャロン・ポカパン」に学生を派遣している縁から実現した。能登の海産物を扱う県内事業者が2月、バンコクで開かれた商談会やイベントに参加しており、今回は2回目の被災地支援企画となる。 24日までスーパー内にある鮮魚小売業大手・魚力(東京)のブースに、山田屋(七尾市)や大口水産(金沢市)が鮮魚を用意。すしや刺し身、スギヨ(七尾市)の加工品も並び、大量に購入する人も多いという。 魚力の協力を得て今後も能登の鮮魚を扱うスーパーが増える見込みで、きたまえJAPANの政浦義輝代表理事(48)は「タイでおいしい能登の魚を食べてもらう機会を増やし、少しでも能登復興につながればうれしい」と話した。