札幌大の野球部新監督に元ヤクルトの佐藤真一コーチ就任へ
たくぎん時代にバルセロナ五輪銅メダル
明治神宮野球大会で38年ぶりの1勝を逃した札幌大の来季の新監督に、元ヤクルトコーチで今春から同大で総合コーチを務める佐藤真一氏(59)が就任する方針であることが分かった。昨春に就任した上原哲朗監督(74)は勇退する。 佐藤新監督は札幌市出身。東海大四高では投手だったが、東海大で外野手へ転向。卒業後は社会人のたくぎんへ入団すると、1992年バルセロナ五輪で銅メダルを獲得し、同年ドラフト4位でダイエー(現ソフトバンク)入り。96年にヤクルトに移籍して2度の日本一に貢献。05年の現役引退後も、ヤクルトとオリックスでコーチを歴任。今年2月にアマチュア資格を回復して、今春から同大の総合コーチに就任していた。2回戦の天理戦では一塁コーチャーを務めた。 コーチ就任時に「学生個々の夢や目標の実現のために私の経験を惜しみなく開示し、それが個の成長となり、その結果が新たな札幌大学野球部の伝統の礎になると確信してます」と決意表明していた。明治神宮大会出場をけん引した、エース長谷隼兵(4年)は秋季リーグ戦中に「チームの意識もずいぶん変わってきた。守備力はだいぶ磨かれた」と、佐藤氏の指導力が優勝に大きく貢献していたことを証言していた。 この秋の経験を一過性にはさせない。一回に先制の足がかりとなる中前打を放つなど3安打した1番・伊藤翼中堅手(3年)は「来年またここに来て、借りを返したい」。新指揮官の下、冬の間にさらに力を付けて、来春再び神宮の舞台を目指す挑戦をスタートさせる。