平田憲聖は王座守れず 石川遼、松山英樹に次ぐ年間4勝に「よく頑張った」
◇国内男子◇ゴルフ日本シリーズJTカップ 最終日(1日)◇東京よみうりCC(東京)◇7002yd(パー70)◇晴れ(観衆5051人) 【画像】平田憲聖がスイングを大いに語る プロ3年目でむかえた初の賞金王争いに、平田憲聖は届かなかった。ランク1位に立って臨んだ最終戦はイーブンパーの17位。2位から出た金谷拓実に約289万円差を追い抜かれ、およそ2カ月守り抜いた王座を守り切れなかった。 金谷との対決は最後の最後までもつれ込んだ。1打でも少なく、ひとつでも高い順位を目指した最終日は開始1番をバーディスタート。3番でもスコアを伸ばし、前日「72」からの巻き返しムードが漂ったが、続く4、5番を連続ボギーとして暗雲が立ち込める。その後もバーディの勢いをボギーで止める流れが続き、4バーディ、4ボギーの「70」。今季4勝を築いた好手らしさは最後まで影をひそめた。 奥歯を噛みながら、一つひとつの言葉を絞り出す。「もちろん悔しい。でも、(賞金王については)この試合だけで決まったわけじゃない。シーズンを通しての結果であって、金谷さんは一年間素晴らしいプレーをしていた。僕との差はまだ大きくあるなと」と高い壁を痛感した。
最後に“まくられた”かたちにはなったものの、今季は年間4勝して石川遼(18歳17日)、松山英樹(21歳279日)に次ぐ史上3番目の年少記録(23歳301日)を達成。9月には2001年10月の伊澤利光以来、23年ぶり5人目(6例目)となる月間3勝と勝ちまくった。「たくさんの方に応援していただいたので、結果で恩返ししたかった。自分のプレーに関しては、成長を感じられた一年。『よく頑張った』と自分には言いたいです」とツアーをけん引したシーズンに少しだけ胸を張る。 「いまツアーには本当にたくさんの選手がいて、戦っていて楽しい。自分のプレーで少しでも、男子ゴルフツアーを盛り上げるのに力になれていたならいいなと思う」。今季は全24試合に出場。予選通過率は10試合以上に出場している選手で唯一となる100%を記録した。 国内ツアーは幕を閉じたが、平田のシーズンはまだ終わらない。11月13日時点の賞金ランク1位の資格で、12月12日から行われる米ツアー最終予選会に出場する。「少しの時間ですけど、気持ちを切り替えて、自分の足りない部分を含め良い準備をして戦ってきたい」。まだ24歳。挑戦は始まったばかりだ。(東京都稲城市/合田拓斗)