対抗って物理的に!? ChromeからGoogle検索を消してしまう「ChatGPT search」のOpenAI公式拡張機能
“やじうまの杜”では、ニュース・レビューにこだわらない幅広い話題をお伝えします。 【画像】ChatGPTに統合される新機能「ChatGPT search」 米OpenAIは10月31日(現地時間)、AIチャットボット「ChatGPT」に統合した新たなAI検索機能「ChatGPT search」を正式発表しました。Google検索に対抗するものとして注目を集めている新機能ですが、同日にはOpenAI公式のChrome拡張機能も配信開始。検索バーからGoogle検索を消して、デフォルトの検索エンジンを「ChatGPT search」に変更してしまう、対抗姿勢むき出しというか、なんとも力業な拡張機能となっています。 「ChatGPT search」は、検索エンジンに何度もアクセスする必要なく、AIモデルとWeb検索情報を組み合わせ、自然言語による会話形式で迅速かつタイムリーな回答を得ることができるAI検索機能。2024年7月に公開されたプロトタイプ版「SearchGPT」に対するフィードバックをもとに今回、正式機能として「ChatGPT」に統合された形となります。 本機能を利用するかは、ChatGPTがユーザーの入力した質問内容を考慮して自動的に選択。ユーザー側からも、ChatGPTの入力ボックスに追加された[Search]ボタンから手動で選択することも可能とのこと。回答の下にあるソースボタンをクリックすれば、ニュース記事やブログ投稿といった参照元をサイドバーに表示することもできるそうです。 Chrome ウェブストアにて、OpenAI公式からリリースされている「ChatGPT search」のChrome拡張機能を有効化すると、デフォルトの検索エンジンが「ChatGPT search」に変更されます。Chromeの検索バー(URLバー)にキーワードや検索したいことを直接入力するだけで、瞬時に「ChatGPT」が起動して検索結果を得られます。拡張機能は無料で適用可能です。 注意したいのは、本拡張機能を有効化すると検索バーから「Google検索」ができなくなる点です。AIの特性を活かした自然言語からのWeb検索が手軽に体験できるのはよいのですが、ユーザーが自由に使い分けできるような配慮があってもよかった気がします。Googleへの対抗意識が物理的に現われすぎていて、ある日削除されていた……なんてことにならないといいのですが。 なお、「ChatGPT search」の機能自体は執筆現在、Web版・モバイルアプリ版(Android/iOS)・デスクトップアプリ版(Windows/macOS)で利用可能。対象となるのは「ChatGPT Plus」「ChatGPT Team」加入者のほか、「SearchGPT」の待機リストに登録したユーザーとなります。「Enterprise」および「Edu」ユーザーには今後数週間以内に、無料ユーザーには今後数カ月以内に展開される予定とのことです。
窓の杜,石山 裕規