海外メディアがツアーファイナルに挑む錦織の問題点を指摘!
しかし、グランドスラムでの優勝は、まだ実現していない。 「彼は全米オープンで活躍したけれど、ウィンブルドンでは4回戦以上を勝ち抜いたことがない。ローラン・ギャロス(全仏オープン)で一度準々決勝に勝ち進んだだけでメルボルン(全豪オープン)でも最後の8人より先に行っていない」とここまでの軌跡を説明、「つまり、錦織が次のステップに向上するには何が必要か」と問題を提起。「おそらく彼のこれまでの故障は不運なものだった。彼は、2017年とそれ以降の負担を軽くすることが必要だ」と、結論つけた。 錦織は同ATPツアーファイナルを前にした会見で『今年、自分は多くの試合に出場した。たぶんそれでここ数ヶ月故障をし、100%だと感じられないのだと思う』と話したという。そのコメントを受けた上で、「現時点では、彼自身の身体が彼の最も困難な敵に見える」との見解も示した。 同記事が、その肉体的な故障対策と同時に課題に挙げたのが、サーブだ。 「錦織には巨大な武器となるサーブがない。2016年のツアーファイナルに出る8人の中で最もエースが少ない」と指摘。「チャンは今年始め、『スラムで彼を優勝に導く一つの方法は彼のサーブかも知れない』と認めていた。彼はさらに『錦織のサーブは過去数年非常に向上した。しかし今もなお向上する余地があるし、もっと安定性を身につけなければならない』と話していた」と続け、「錦織は全米オープンでサーブとボレーを混ぜ合わせた。その戦術は、準々決勝でのマレー戦で素晴らしい効果をもたらした」とサーブを武器の一つとして、大どんでん返しを演じた全米オープンの例を挙げた。 また同スカイ・スポーツで解説をしている元テニス選手のマーク・ペッチー氏も「錦織は、今年明らかに、素晴らしいリターンをする選手に対し、より向上させたサーブで臨んでいる」とコメントした。 しかし「それは錦織が世界のベストプレーヤーを相手に常に競い合うのに十分なのか」と、まだサーブが世界のトップ争うレベルにないことを指摘した。 錦織が会見で語った『自分は大きなトーナメントでもっといいプレーをしなければならない。特にグランドスラムとATPワールドツアー・マスターズ1000で。身体的にここ数年より強くなっている。毎日一生懸命やり、すべての試合で自信を持つようと務め、テニスを楽しもうとしている。それはとてもいいモチベーションだ』という言葉を取り上げ。「そのモチベーションは、日本の錦織が次のステップに行くために十分なものなのか? それはまだわからない」と、疑問符で記事を締めていた。 海外メディアが指摘したこれらの課題の数々を錦織がどう超えていくかに注目が集まる。