三浦友和「品行方正なイメージの私になぜ?」意外なオファーがじつは楽しみ
アカデミー賞2部門(長編アニメーション賞、音響編集賞)に輝いたピクサー製作のフルCGアニメ映画「Mr.インクレディブル」の最新作「インクレディブル・ファミリー」が8月1日に公開を控える。ヒーロー家族の活躍を描く人気作で、6月に全米公開され全米アニメーション作品の歴代興行収入記録を更新する偉業を成し遂げた。 日本版では、声優陣の豪華さも見逃せない。怪力パパ・ボブことMr.インクレディブルの三浦友和、妻のゴム人間ママ・ヘレンことイラスティガールの黒木瞳、長女の鉄壁バリアガール・ヴァイオレット役の綾瀬はるか、そして宿敵アンダーマイナー役の高田延彦はいずれも前作からの続投となる。とくにボブの声は、三浦が声優をしていることを意識しないで観ると気がつかないほど「ボブ」なのだ。
がたいのいいスーパーヒーローの役に「なぜこの私が?」
「がたいのいいスーパーヒーローの役になぜこの私が?、っていう思いが今でもありますけど、オファーをいただいて嬉しいです。もとのアメリカの俳優がやっている声のトーンやテンションに合わせているので、自分の声じゃないみたいに感じるんですよ。なりきっているというより、自分じゃないことをやっているんです。アニメーションの動きに合わせなきゃいけないのですが、あんな動きは実際の自分にはできないわけで、自分と違った生理で動く声をやるという特殊な仕事なんだなと思いました。声優さんはすごいな、とあらためて尊敬します」
32歳で父になる オムツ替えや離乳食も、イクメンの先駆けだった
怪力パパ・ボブと自身の共通点はあるのだろうか。 「個人の共通点というのではなく、父親ってあんな感じなんだろうなって、父親ということでの共通点はいっぱいありますよね。今回は娘の思春期の恋愛騒動がありますが、反抗期もあれば子どもが何を言っているかわからないっていうすれ違いもどこでも起きる話ですし。そういう、どこにでもいるお父さんの葛藤や素直な気持ちですね」 今作では悪と戦う「フツー」の生活を送るファミリーの日常をはじめ、仕事に出かけるヘレンに代わり、ボブが家事や育児に奮闘するイクメンぶりなども描かれている。自身と重なる部分はあったのだろうか。 「子ども(長男)が生まれたのは32歳のときでしたが、そのときはかなりのイクメンぶりでしたから。本作のようなスーパーパワーの子どもたちではないですが、普通にそれなりのパワーがありましたから、すごい楽しかったですね。お風呂からオムツ替え、離乳食をあげたりしましたね。仕事があまり多くなかった時期で、家にいる時間も長かったんです。子どもとべったり一緒にいられたことは、すごく財産になっていますね」