話し下手でも今日からできる「おもしろい話し方」 どんなに頑張っても「ウケない」人の最後の秘策
「うっ、あの、えっと……」。実は僕自身、このように初対面の人とはうまく話せず、会議に出ては何も爪あとを残せない、トホホな迷い人でした──と語るのは、『「おもしろい!」と思われる話し方のコツ』の著者で、一流放送作家の野呂エイシロウ氏。 しかし野呂氏は、「そのぶん誰よりもお笑いを鑑賞し、落語家さんの噺を耳の穴がもう1つできるのではというくらい聞いて」、あるコツに気づいたのだとか。そのエッセンスを明かしてもらいました。 【漫画】無神経すぎる人に「ちょっとだけ」言い返す技術
■「パクリ」をどんどん活用する (素人がお笑い芸人の真似をしたって、芸人さんほどウケないし寒いよね) そう思う人もいるでしょう。僕も昔はそう思っていました。 しかし、身なりをきちんとして印象をよくしてもうまくいかない人は、ウケることを追求した「漫才やコントのお笑いネタをたくさん見る」のがおすすめです。 なぜなら、お笑いにはパクれるヒントがいっぱいあるからです。 「パクリなんて、インチキなことはできない!」という人もいるかもしれませんが、パクリは日本古来の武道や茶道などを学ぶ際の鉄則である「守破離」の精神に通じているのをご存知でしょうか。
守破離とは、修業における3つの段階を意味する言葉です。 「守」は、自分の師匠の教えを忠実に守って身に付ける段階。 「破」は、自分の師匠の教えの殻を破り、別の師匠の教えのよい点をとり入れて技を磨く段階。 「離」は、1つの流派から離れて独立し、独自の流儀を確立させる段階です。 つまり、初心者はまず完成度の高い人のスタイルのパクリから入り、成長するにつれて他の人たちからもいろいろパクリつつ、最終的には独自のスタイルを作ることで、道を極められるということです。
ゴルフの腕を磨くときは、プロゴルファーのフォームを真似るのが早道。 料理の腕を磨くときは、プロ料理人のテクニックやレシピを真似るのが早道。 たとえば、あの大谷翔平選手は、松井秀喜選手に憧れ、少年時代は練習に励んでいます。 1990年代に大ヒットしたドラマ『古畑任三郎』(フジテレビ系)は、三谷幸喜さんが1970~80年代に大ヒットしたアメリカのドラマ『刑事コロンボ』(NHKほか)の大ファンだったことから、その設定やストーリーをオマージュ的に踏襲した箇所が多いことで知られています。