60代、年末年始は「思い出のもの」を手放すといい。子どものためより自分を優先して
年末年始は片づけを見直すチャンス。しまいこんだまま処分するタイミングを失っていた「子どもたちの思い出の品」と、この機会に向き合ってみませんか? 2人の子どもをもち、築40年の一軒家に暮らす66歳のシンプル暮らしの達人・pocohahaさんに、子どもたちの思い出の品との別れ方についてお聞きしました。
子どもたちの思い出の品との別れ方
子どもたちが社会人になった後も、ランドセル、制服、作品など思い出の品をずっと保管していたのですが、収納スペースをかなり占めていたので、処分するか迷っていました。 本人たちにどうするか意思を確認したところ、「まだ残っていたとは知らなかった。今まで取っておいてくれてありがとう。でも今はもう必要ないかな」という返答が。 「ずいぶんあっさりしているなぁ」と思ったものの、確かに成長した子どもたちがそれらを見返すことは一度もなかったと思います。 “子どもたちのために”取っておこうと考えていた私は、少し寂しい気持ちもしましたが、彼らにとっては既に役割を終えたものであって、今必要なものではなかったのです。 今後は子どもたちのためではなく、親である私が本当に大切にしたいものだけを“自分のために”残しておこうと思い、一部を除いて全部手放すことにしました。 制服は譲渡会などへ出して処分し、絵、作文、彫刻などはスマホで撮影してデータを保存。卒業アルバムや文集は本人たちに処分を任せました。最近は個人情報漏洩を防ぐために、機密文書を溶解処理してくれる業者もいるそうです。
手放せなかった「ランドセル」はリメイクで手元に
ランドセルだけは子どもたちの小さい頃の面影がよぎって、なかなか手放す決断ができなかったのですが、デパートの子ども用品売り場でランドセルリメイクのことを偶然知り、その場で申し込みました。 手のひらサイズまでコンパクトになった完成品は、革や留め具はもちろん、小さなキズまで当時のまま残っていて感激。収納スペースの占拠率もぐっと下がりました。 最近はAmazonや楽天市場など、ネットからでもランドセルリメイクのサービスに申し込むことができるようです。 ちなみに娘のひな人形は、本人の希望もあり、千葉県勝浦市の“ビッグひな祭り実行委員会”に寄贈しました(現在募集しているかどうかは、勝浦市の公式サイトでご確認ください)。 息子の初節句の兜については、今後どうするか検討中です。 子どもたちの思い出の品は、まず本人たちにどうするか相談し、引き取ってもらうか、処分するか、残すか決める。最終的に手元に置いておくのは、親である自分が残しておきたいものだけにして、それ以外は収納スペースではなく、記憶のなかに大切にしまっておけばいいのかなと思います。
ESSEonline編集部