大手銀行を脱サラして起業「2年間収入ゼロ」も3児の父が軌道に乗せた保育園向けサブスク事業「子育て環境に余裕を」
── 会社を辞めて起業するといったとき、奥様の反応はいかがでしたか。 関原さん:妻の衝撃は相当大きかったと思います。起業後2年間はお給料をもらうつもりはなかったので、収入がゼロになるあいだも子ども3人を育てていかねばなりません。かなり不安だったと思うのですが、妻は「そこまでやりたいならやってみたら」と背中を押してくれました。妻のご両親にもプレゼンして説得し、納得してもらいました。 会社員当時の話を聞くと、妻は「忙しすぎて記憶がない」と言うんです。妻は1日のなかで仕事に行っているときだけが落ち着いて過ごせていたそうで、いかに家庭の家事や育児が目まぐるしかったかがわかります。本当に大変な思いをさせてしまっていたので、起業した今は、妻の満足度がいちばん上がったと思います。子どもとの時間が増えて、週に3回は僕が夕食を作るなど、子育てと仕事のバランスを見つけられるようになったと思います。
■起業して変わった時間の使い方 ── 起業したあと、働き方はどう変わりましたか。 関原さん:会社員時代は、土日も関係なく、それこそ家族でディズニーランドにいるときも仕事の電話をしていました。自分で会社を起こして、寝ても覚めても仕事のことは考えているのですが、自分でスケジュールを組めることは大きいです。たとえば、夕飯が終わった30分間や子どもたちが寝たあとでも仕事ができます。これまで包丁を握ったこともなかったのですが、今ではすっかり料理にハマって、穴子をまるまる1匹買ってきてそれを捌いて天ぷらにすることもあります。妻からも「ようやく一人前になった」と言われました。
── 本格的ですね! 関原さん:料理には苦手意識があったのですが、一歩踏み出してみれば皆さん絶対できると思います。最初はYouTubeを見ながら見よう見まねでスタートして。僕が料理をするようになって子どもたちが料理に参加するようになりました。双子の男の子が、親父がやることは自分もやってみたいと思うようで、「手を洗ってきたからこれやりたい!」と言われることが増えました。 ── 家庭での時間の過ごし方はだいぶ変わりましたね。