【MLB】今季王者ドジャース 戦力補強完了後はロバーツ監督との契約延長が課題に 米公式サイト番記者が指摘
ブレイク・スネルやマイケル・コンフォートを獲得し、ブレイク・トライネンと再契約を結んだドジャースだが、まだ今オフの戦力補強は完了していない。そんななか、米公式サイト「MLB.com」でドジャースを担当するチェン・ソンジャ記者は戦力補強完了後のドジャースの課題として、デーブ・ロバーツ監督との契約延長を挙げた。就任以来、9年連続でポストシーズン進出を果たし、ワールドシリーズ制覇も2度。毎年しっかり結果を残している名将は来季、3年契約のラストイヤーを迎える。 2024年オフシーズンの移籍情報まとめ 監督の仕事ぶりを評価するのは難しい。選手の成績とは異なり、「監督がチームに与える影響」を球団外部の人間が評価する基準が存在していないからだ。たとえば、全米野球記者協会(BBWAA)の投票で決まる最優秀監督賞は、強豪チームの監督は受賞を逃すケースが多い。「勝てるチームを当たり前に勝たせること」よりも「前評判が低かったチームを勝たせること」のほうが高く評価される傾向があるからだ。ロバーツ監督が同賞を受賞したのは、就任1年目の2016年だけ。それ以降も毎年得票しているが、2017年と2022年に2位になったのが最高である。 しかし、ドジャースのフロントオフィスがロバーツ監督の仕事ぶりを高く評価しているのは確かだ。ブランドン・ゴームスGMは、ウィンター・ミーティングの場において「我々は彼(=ロバーツ監督)と話をした。まずはいいチームを作ろう。(契約延長については)そのあとで話し合おう、とね」とコメント。「つまり、ロースターに関係する問題をすべて解決し、それから話し合いを始めようということだよ」と戦力補強完了後にロバーツ監督との契約延長交渉を行う方針を明言した。 ロバーツ監督はドジャースでの9年間で851勝506敗を記録。監督としての通算勝率は.627に達し、これは1000試合以上指揮を執った監督のなかでメジャー史上最高の数字である。「勝てるチーム」を率いていたことは間違いないが、その「勝てるチーム」を実際に勝たせるのは決して簡単なことではない。「ポストシーズンに弱い」という批判もあるが、戦力均衡が進む現代のMLBにおいて、9年間で2度の世界一を達成しているのは見事だ。 ドジャースは依然として戦力補強に取り組んでおり、ロバーツ監督との契約延長交渉が開始されるのは、まだ先の話になるだろう。場合によっては、スプリング・トレーニング開始後にようやく交渉がスタートする可能性もある。実際、ロバーツ監督が前回契約を延長した2022年は、開幕2週間前まで交渉がまとまらなかった。とはいえ、ドジャースとロバーツ監督が契約を延長するのはほぼ確実。ロバーツ監督が「契約残り1年」の状態で2025年シーズンの開幕を迎えることはないと思われる。