ものが減らない人の実態。「捨てて失敗した」と感じたときにやってほしいこと
家が片づかない。ものを減らそうと、ものと向き合ってみることもあるけれど、結局捨てられるものがない。それはもしかしたら、捨てるかどうかの判断基準が間違えているのかもしれません。整理収納アドバイザーとして、数多くの散らかった家の片づけ指導を行うおまいさんが、「捨てる基準」について詳しく教えてくれました。 【写真】手放した「米とぎ用のザル」
片づかない人の「捨てる基準」への間違った捉え方
「1年以内に使わなかったものは捨てましょう」という、捨てるか残すかを決めるときの判断基準をあなたも一度は聞いたことがあるのではないでしょうか? でも以前の私は、この基準で「いる」「いらない」を判断しようとするとものがまったく減りませんでした。 その理由は、「1年使わなかったものはもう今後は使わない」という保証はどこにもないから。「1年という期間になんの根拠があるの?」「1年使わんかったか知らんけど、1年と1日目に使うかもしれへんやないか!」とずっと斜めに捉えて、なんくせをつけていました。
1年に1回使うかどうかもわからないものなんて、なくてもなんとかなる
ある日、そんな私に「本当の意味」を気づかせてくれる出来事が起こったんです。 昔は「米とぎ用のザル」を使って米を洗ってから、炊飯ジャーに入れていました。でも、子どもが生まれ、米をとぐことが面倒になって無洗米に変えてから、1年以上使っていなかったんです。無洗米がラクすぎて、もう普通米を買うことはないだろうと「米とぎ用のザル」を手放しました。 その直後、母から「普通米」をもらったんです。「あ! やってもうた! 捨ててもうた…」って一瞬思ったけれど、結局のところ「米とぎ用のザル」なんてなくても米はとげるし、なにも困らなかった。わざわざ収納スペースを圧迫させてまで、もう一度買おう! なんて全く思いませんでした。
「使用頻度が0ではない=必要なもの」という誤解
それまでの私は、「今世で使用頻度0でないのであれば、それは私にとって必要なものである」と間違った捉え方をしていたんですよね。「たとえたった1度でも未来で使うのであれば、ちゃんと残しておかないと、未来の私が困ってしまう。後悔してしまう。そんな失敗しないように、残しておかないと!」と、一点の曇りもなく思っていました。 でも、そうじゃなかったんです。「1年以内に使わなかったものは捨てましょう」とは「1年使わなかったものは、使う可能性がない」という意味ではなく、「1年に1回、使うかもわからないものに空間を圧迫されていること自体がもったいない」という意味だった。 「その程度の使用頻度のものは、なくてもなんとかなる」というより、「なんとかしよう!」という考え方をするべきだったのです。