やる気のない部下の「目の色が変わる」指導法3つ、子どもに宿題をさせることとよく似ている
②は、時間や内容ごとに作業を区切り、その仕事にトライし続ける意欲を維持できるようにする工夫をしてあげることです。 新しいことや苦手意識があるものごとに向き合うと、どうしても集中力を維持するのが難しくなりますから、リーダーがそれをフォローする環境を整えてあげなければなりません。 ③は、目の前の仕事の意義をより広い視点から伝えることで、挑戦する意欲を高めてあげることです。「伝え方」についてはいくつかのポイントがあるので、後述します。
このように部下やメンバーに丁寧に向き合う姿勢を貫いていると、私の経験上、彼ら彼女らは自分の価値を自分で見つけはじめ、どんどん成長していきます。特に、私がよく見てきたのは、苦手だと思っていた仕事が「食わず嫌い」だったというケースです。 例えば、人前で話したり説明したりするのが苦手で避けていた人に、丁寧にフォローしながら仕事を与えていくと、少しずつ体験を積み重ねて、やがて「人前で話すことが楽しくなった」ということは珍しくありません。逆に、部下やメンバーが新しいやり方を編み出して、教えてくれることもよくありました。
そうして、お互いの相乗効果でチーム全体の成長が加速していくのです。リーダーにとっては、最初は少し時間と手間がかかるかもしれません。ですが、ゆくゆく自律的に動いていけるチームを作るためにも、ぜひ押さえておいてほしいポイントです。 ■仕事が持つ「意味」と「価値」を伝える では、③の「伝え方」を掘り下げてみます。 先に、「目の前の仕事の意義をより広い視点から伝えることで、挑戦する意欲を高めてあげる」と書きました。
なぜこの方法が必要かというと、仕事を与えられる側は、その仕事についてなにかを知っている状態ではなく、体験も少ないため、広い視点からその仕事の目的や意義を理解できない状態だからです。 加えて、未知の仕事に対する不安や、ネガティブな思い込みを持っている場合もあります。 ですが、仕事がそこに存在するということは、その仕事が持つ「意味」や「価値」は必ずあるはずです。 例えば、大量のアンケートを集計する仕事があるとします。これは入力作業が膨大で、かなり大変な仕事といえるでしょう。