いま注目の「インフラツーリズム」とは?矢作ダムで非日常を体験!
最近、旅行の形態で「インフラツーリズム」という言葉があるのをご存じでしょうか?国土交通省が「魅力倍増プロジェクト」と称して、2016年から全国各地で実施されているインフラを見て回るツアーなどを指します。ダムや橋、港や歴史的な施設などが対象で、ガイドさんがつきます。2月19日放送『北野誠のズバリ』では、パーソナリティの大橋麻美子が愛知県と岐阜県にまたがる矢作ダムへ見学に行った様子を紹介しました。 【動画】工事中断・20年の歳月と540億円の費用をかけて完成しなかった道路とは?
インフラツーリズムって何?
インフラツーリズムには大きく分けて2種類あり、管理者が主催するものと民間会社が企画・主催するものがあります。 民間が主催するツアーは基本的には有料で催行されているものが多く、例えば名古屋では中川運河クルーズがあります。 どちらのタイプも巨大な構造物のダイナミックな景観を楽しんだり、普段は入れないインフラの内部が見られたりするという、非日常の体験が味わえるのが魅力の1つ。 特に現在建設中の道路であれば、その時にしか見られない風景であり、完成すると車が通るので見られないといったことがあります。 また、こどもだけではなく大人も社会見学の一環として、地域を知ることができるのも魅力です。
中部地方にある巨大ダム
ダムといえば富山県の黒部ダムが有名ですが、この番組が放送されている中部地方では、中部地方整備局が工事中の現場を見学できるツアーをいろいろと組んでいます。 今回大橋が足を運んだのが、愛知県豊田市と岐阜県恵那市の県境にある矢作ダム。矢作川の河口からおよそ80km上流の山深い場所にあります。 ツアーは国土交通省矢作ダム管理所に直接集合。 ダム貯水所となっている奥矢作湖は、ナゴヤドーム約52個分とかなりの大きさ。最大で6,500万m3の水を溜めることができます。
めったに見られない景色
ツアーの初めは管理所に入ってすぐのところにある広報室で自由見学。 矢作ダムの概要や歴史について解説されたパネルが展示されていて、さらにダムが使われる目的や歴史などを動画でも解説しています。 矢作ダムの高さは100m、幅は323mのアーチ式コンクリートダムですが、この放物線状の形を採用したのは日本初ということで、ダムファンに人気を博しています。 矢作ダムの大きな役割は3つあり、ひとつは大雨の時に山から急に水が下流に流れないよう、水を貯めることで、水害から私たちの暮らしを守ること。 2つ目が溜めた水を生活用水に活用すること。3つ目は水力発電に活用することで、敷地内には中部電力の発電施設があります。 一般家庭40万世帯分の電力を賄うことができ、操作室も見学できます。 操作室では気象データがモニターに映し出され、さまざまな数字が表示されたパネルが並んでいて「いかにもすごい処理を行っていそうな部屋という感じがする」と大橋。