百貨店のない都道府県が4つに!地方で閉店相次ぐ
ショッピングモールとの違い
一方デパートとショッピングモールの具体的な違いは何か、と言われるると説明しづらいところです。 両方ともさまざまなテナントが入店しており、最近ではデパートにもチェーン店が入っているので、差がなくなってきているように思います。 ただ、経済産業省では百貨店の定義を決めていて、「衣・食・住の商品群の販売額がいずれも10%以上70%未満」としています。 つまり、スーパーだと食だけで70%を超えられますが、百貨店はバランスよく販売しているといえます。 また従業員が常時50人以上で、売り場面積の50%以上で対面販売を行う業務ということになり、その点ではショッピングモールと若干異なります。
デパート不振の理由
デパートは1991年(平成3年)に売上高のピークを迎え、9兆7千億円ほどありましたが、現在は4兆円台から5兆円前後ほどと半分ほど。 店舗で見るとそごうはなくなり、大丸と松坂屋、三越と伊勢丹など、有名デパート同士の合併が続くなど、ここ30年ほどでデパートの勢力図は大きく変わりました。 またデパートが不振に陥った原因の1つは、ライフスタイルやビジネスなどの変化。「外商」といって大口の顧客の元へ出向いて商売をすることが減ったり、お中元お歳暮が減ったりと、デパートを利用する機会が減ってきています。 一方都市部のデパートでは、インバウンド効果や富裕層の利用により売り上げは伸びているものの、地方ではその恩恵も受けられず、今後も地方デパートの厳しい状況は変わらなさそうです。 (岡本)