「プリンセスの日常が面白すぎる」三笠宮彬子様の留学記が大バズリ!愛子様ヘアも宮内庁インスタからバズるかも|辛酸なめ子
論文執筆中は「おうどんやどんぶりなどの簡単なもの」
彬子様の留学記は、やんごとなきエピソードだけではなく、庶民も共感できるエピソードもたくさん書かれています。 論文執筆中は寮の部屋にこもって「おうどんやどんぶりなどの簡単なもの」を自炊。「お」とつけられているところにお育ちの良さが。でも、孤独な執筆作業でストレス性胃炎になってしまわれ、彬子様は「博士論文性胃炎」と表現されていました。 大英博物館の日本セクションのボランティアとして働かれ、法隆寺金堂障壁画の貴重な模写を倉庫から発見される、という成果もあげられています。日本美術の展覧会場では何も準備ができていない会場に3日前に案内され「疲労困憊で、意識朦朧」になりながら、なんとか展示作業を完了させる、といった功績も。 もしかしたらMETで仕事をしたい眞子様にとっても参考になる箇所かもしれません。
ちらし寿司を作ったら「これはスシじゃない」
彬子様が招かれるのはセレブな会食だけではありません。友人の部屋に遊びに行って出された紅茶などに、うっすら洗剤らしきものの膜が張っていることを発見。「『あぁ~』と少し涙したくなる気持ち」になられたこともあったそうです。 持ち寄りパーティで彬子様ご自身が友人に料理を振る舞われることもあります。でも、ちらし寿司を作ったら「これはスシじゃない」と言われ、白玉団子を出したら「ん~、ガムみたい」と英国人に評されたというエピソードも。日本ではこんな無礼を働いたら大事です。
電車で爆睡などスリリングな失敗も
あるときは忘れ物をして寮に戻り、携帯電話を持たない指導教官に連絡できず、焦りながら一時間遅刻。動揺して質問にもうまく答えられない、という体験を読むと、庶民と同じくプリンセスにもついていない一日があるんだと親近感が高まります。 他にも、電車で爆睡して、気付いたら車内に誰もいなくて暗い野原を爆走していたとか、フランクフルト国際空港に行こうとしたら、フランクフルト・ハーン空港という野原の真ん中にある空港に到着してしまった、といったスリリングな失敗談も。 部屋の鍵を閉める習慣がなく、深夜に酔っぱらった別の部屋の男性が間違えて入ってきたときは、思わず「あなた、この部屋に住んでいる人ですか?」とやさしく声をかけたら、謝って出て行った、という話も印象的でした。 危険を感じる場面でも怒ったり声を荒げたりすることなく、丁寧な応対をされるところにプリンセスの気品と、トラブルを円満に解決する秘策が表れています。
徳でバズっているインスタグラムや留学記
宮内庁のインスタグラムや、「赤と青のガウン オックスフォード留学記」のバズられ方を見ると、話題のニュースや商品の力を借りず、徳でバズっているように思えます。 届くべき人に届いて、深く心に残るのが、消費されない理想のバズり方かもしれません。 <文・イラスト/辛酸なめ子> 【辛酸なめ子】 東京都生まれ、埼玉育ち。漫画家、コラムニスト。著書は『辛酸なめ子と寺井広樹の「あの世の歩き方」』(マキノ出版)、『辛酸なめ子の現代社会学』(幻冬舎)、『女子校育ち』(筑摩書房)など多数。
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